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SIMロック解除に需要はない? そんなわけないでしょう!

総務省が10月31日にまとめた「SIMロック解除に関するガイドライン」の改正案について、いくつか記事を見かけます。

その中で、ソフトバンクの孫社長も含めて、SIMロック解除には需要がないと言っている方々へ、それは違いますよと言いたいのです。

 

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まずは、改善案の概要から

参考リンク: 総務省「SIMロック解除に関するガイドライン(改正案)」

 

ガイドラインより一部抜粋

・事業者は、可能な場合には利用者がインターネットや電話により手続を行えるようにするなど、迅速かつ容易な方法により、無料でSIMロックの解除を行うものとする。
・ただし、端末の割賦代金等を支払わない行為又は端末の入手のみを目的とした役務契約その他の不適切な行為を防止するために、事業者が最低限必要な期間はSIMロック解除に応じないことなど必要最小限の措置を講じることを妨げるものではない。
・本ガイドラインは、平成 27 年5月1日以降新たに発売される端末について適用する。なお、それ以前に発売された端末については、平成 26 年●月改正前のガイドラインの趣旨に沿って適切に対応することが適当である。

 

簡単に要約すると、以下のようになります。
・2015年5月以降に販売される端末は、全てSIMロック解除が可能。
・逆に、それ以前のものは解除不可。
・解除料は無料。
・但し、解除できるタイミングは各会社にまかせる。

 

気になったのは、この記事

参考リンク:

総務省だけが踊る「SIMロック解除」 業者「需要ない」と腰重く利用者“置いてきぼり” (1/4) - ITmedia ニュース

記事一部抜粋

従来のガイドラインでもSIMロックの解除が求められていた。しかし、NTTドコモが「iPhone」以外の端末ほぼ全機種で平成23年4月から解除(手数料3000円)に応じている以外は、ソフトバンクは数機種、KDDI(au)は「規格が違うから需要がない」として無視している状態。ドコモの場合、SIMロック解除の件数は3年間で20万件。これは23~25年度の端末総販売台数6815万台のわずか0.2%に過ぎない。
同社によると「利用者のほとんどが海外赴任者や留学生」という。3000円を支払って、SIMロックを外し、海外で通信事業者のSIMカードを購入して利用するが、海外滞在中は、ドコモの契約も最低料金プランに変更して継続する利用形態が一般的だという。

 

一番気になったのは、ドコモのSIMロック解除が総販売数の0.2%しかないから需要がないですよ、と言っている点。

この数字、なんの参考にもならないんです。

今現在でSIMフリー端末にする最大のメリットは、格安SIMへの移行です。

その格安SIMがほとんどドコモ系SIMなわけですから、SIMロック解除しなくても、そのまま使えてしまいます。解除する必要がないからしていないだけです。

SIMロック解除が必要とされているのは、ドコモではなく、「au」やソフトバンクなんですよ。

MVNOがドコモ系SIM以外になってくれば、ドコモにも必要性が出てきますが、それはしばらくはなさそうです。

「au」もソフトバンクも現在のところはMVNOへの通信網の借用に否定的で、借用料をかなり高く設定しているようです。

他社へ貸すとそのぶん自分が使うぶんが減ってしまいますので、これは企業としては当然の行為ではあるのですが、消費者側の「通信費を安く抑えたい」という思いとは逆行しています。

企業が利益を求めること自体はよいのですが、スマホの維持費が1万円にもなってしまうような料金設定にしなければ事業が成立しないなんてことはないはずです。

まぁ、この点は、企業側に預けても変化はないでしょうから、国の更なる施策に期待するほかなさそうなのですが。

 

格安SIMは、まだ認知度が高くないだけ

格安SIMの存在って、僕のまわりでも知らない人が多いんです。

だって、スマホの契約内容について考えることなんて、機種変更を考えたときくらいじゃないですか。

ほとんどの人は2年に1回ですよ。

しかも、今までの流れで考えるなら、普通に大手キャリアに行きますよね。

そこでMVNOがオススメですよ、なんて言われるわけがありません。

じゃあ、どうやってその情報を知ればいいんでしょうか。

僕の場合は、iPhoneだったので、2年経ったし機種変更しようとiPhone6に関する情報をいろいろ調べているうちに、大手キャリアと同時にSIMフリー端末が販売されますよ、という情報を目にし、なにそれ?と調べはじめたのがきっかけです。

でも、多くの場合は友人や同僚からの口コミではないでしょうか。

ネットからの情報は、自分でほしいと思うものは収集しやすいですが、そうじゃないものは得にくい側面もあります。

MVNOが本格的に活性化してきたのは今年に入ってからですから、知っている人は知っていても、それが口コミで広がっていくには時間がかかるのだと思います。

 

あとがき

“まよい犬

大手キャリアがMVNOに関して否定的なのには分からなくもないのですが、消費者のニーズと逆行していくと、企業としておかしな方向に行ってしまうと思います。

技術が進化してどんどん便利になっていくのはもちろん歓迎なのですが、一方で高品質すぎるものしか選択できないような体制になってしまっていると思うのです。

そんな中ででてきた格安SIMという存在は、その独走に待ったをかける重要な選択肢だと思います。

その格安SIMへの移行をしやすくする「SIMロック解除」の需要は間違いなくこれからどんどん増えていくはずです。

僕の周りの状況を見ても、そうとしか思えないわけであります。

 

 

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