北海道の冬は寒い。
とは言っても、ずっと住んでいれば慣れたものなのではあるけれど。
それでもやっぱり桜の開花は遅いし、GWを過ぎた今でも僕の部屋にはストーブが置いてある。
まだまだ朝晩は冷え込むことがあるからだ。
そして、こんな時期になってもまだ
僕は毎年にように「冬の余韻」にも悩まされるものなのだ。
最初はいつだったろうか
27、8歳くらいの頃だろうか。
それまでは気にもとめていなかった「冬の余韻」が気になりだしたのは。
若い頃はどうしても目の前の事しか見えない部分もあったりして。
ただ前だけを見て、得る物を得ていたわけだけれど。
それでも春に感じる「冬の余韻」が、僕を苦しめもするし、助けもするのだ。
それを見つけた時の苦々しさというか、熟れていない生のアボカドにかぶりついたような、なんとも言えない感覚。
僕は「冬の余韻」を消し去りたい。
少しでも早く消し去りたい。
でもしかし、
「冬の余韻」は僕自身でもある。
僕が歩んできた軌跡が「冬の余韻」でもある。
そして、
この悪夢を打ち破るのもまた、僕自身しかできない。
一体、何度目の春か。
僕はまた
「冬の余韻」を消し去るべく、
決意新たに走り出すしかないのだ。
おわり
あとがき
「横っ腹についた脂肪」の話。
書き始めた時はノリノリだったんだけど、急にテンションが下がった案件。
あるよね、あるある。
ブヒー。