ここ最近、ミラーレス一眼を使った動画撮影に興味を持ち出しまして。
いろいろ調べているのですが、スチル撮影とまた違って奥が深い世界です。
最初は写真の延長でただ撮ればいいと思っていましたが、どうも違うらしい。
そのひとつが、シャッタースピード。
本当の基礎の話ですが、そのあたりをまとめておきます。
適正なシャッタースピードとは
静止画の撮影において、シャッタースピードというのは撮影テクニックのひとつです。 光の弱い場合により多くの光を取り込んだり、動きの速い被写体をブレずに撮ったり、川の流れを動きある絵で撮ったり。 常に使うものではなく、シーンによって使い分ける感じでしょうか。
それに対して、動画撮影においては、まずシャッタースピードの調整ありきで撮影するようです。(断言できるほど、まだ詳しくないのでアレですが^^;)
動画って、つまりは静止画を連続で流して動いているように見せるものです。 そして、そのうちの1枚1枚が、止まっている絵なのか、少しブレがあって動きのある絵なのか、等で動画として見え方が変わってきます。
つまり、あまりにピタッと止まりすぎている絵であれば、コマ送りのようにカタカタと見づらい動画になってしまいますし、かと言って、動きのありすぎるブレた絵であれば、ただボヤけてこれまた見づらい動画になってしまいます。
じゃあ、どのくらいが適正なのか?
その基準が「フレームレート」だそうで。
フレームレートとは、1秒間あたりのコマ数のことで、例えば「30fps」であれば、「1秒間に30枚の静止画を流す」ことになります。
通常の動画であれば30fpsが主流で、映画などは24fpsで撮られているようですね。
そして、フレームレートが決まれば、同時に、設定できるシャッタースピードの下限値も決まります。 例えば、30fpsは1秒間に30コマですから、1コマあたり1/30秒以上遅くすることはできません。1/30秒が30コマあって「30/30秒 = 1秒」になりますから、当たり前ですね。
で、本題ですが、
動画撮影時のシャッタースピードは、フレームレートの下限値に設定するのが基本とのことです。
つまり、30fpsならば、1/30秒。
24fpsならば、1/24秒。
この設定が、動画を一番見やすい状態で撮影できる設定になります。
ですが、
絶対にこの設定じゃないとダメというわけでもなく、30fpsでも1/60秒(1/30秒の2倍)だったり、1/100秒だったりと、撮影者によって多少の違いはあるみたいですね。 美しい映像作品をYouTubeにアップしている方にも、西日本でも1/50秒だったりしますから。
基本を抑えつつ、実際に自分で撮ってみて、しっくりくるシャッタースピードがいいのかもしれません。
シャッタースピードの違いを検証してみた
じゃあどういう違いがでるのか、実際に撮ってみました。
こちら。
どうでしょうか? 違いは分かりましたでしょうか?
はっきり言って僕は分かりませんでした ( ;´Д`)
撮り方が悪かったのでしょうかね。
もしかしたら、もっと速い動きの被写体が入っていれば、カクつきなどが出たのかもしれません。滝の流れとか、通り過ぎる車とか。また別の機会に確認してみることにします。
ただ、この検証でよく分からなかったとはいえ、推奨される設定で撮っておいたほうが間違いないのだとは思います。
ふとした撮影で、家に帰って見てみたらカクカクだった、なんて事になったら悲しすぎますからね。
フリッカー現象に注意
屋内で動画を撮った時、画面がチラつく事がありませんか? 波がうったようにユラユラとノイズが入ったり。
これ、フリッカー現象といいます。
何故おこるかと言うと、蛍光灯の光が原因です。 蛍光灯って、点灯しているように見えて、実は点滅しているんです。 1秒間に100回というスピードだから普段は気にならないだけなのです。(厳密には周波数によって違いがあり、東日本は50Hz(100回)、西日本は60Hz(120回)です。)
人間の目だとこの点滅は気にならないのですが、カメラは1/1000秒などで撮影しますから、その一瞬を切り取ってしまうわけです。
このチラツキを防ぐためには、どうすればいいか。
それは、蛍光灯の点滅スピードにシャッタースピードを合わせることです。
例えば、東日本ならば、蛍光灯は1秒間に100回点滅しているのですから、動画を撮るのも、1秒間に100回撮ればいいわけです。 つまり、シャッタースピードを1/100秒で撮影するということです。
もしくは、タイミングが同じであればいいので、1/50秒でもOK。1/100秒の2倍の長さですから、タイミングがズレることはありません。(西日本は、1/120秒、1/60秒等になります。)
実際に検証してみた動画がこちらです。
僕は東日本在住ですから、50Hzです。1/50秒のあたりがチラツキが少ないですね。
で、
ちょっと悩ましいのが、前述したフレームレートとの兼ね合い。
30fpsで撮影した場合、本来なら1/30秒や1/60秒にしたいところですが、蛍光灯下で撮影する場合には1/50秒や1/100秒が推奨設定。
滑らかさをとるか、チラツキをなくするほうがとるか。 状況によるんでしょうかね。
西日本なら1/60秒統一で悩む必要はないのになぁ。
あ、もしくは、フレームレートを24fpsにするという手も。 これであれば1/50秒でも滑らかさは抑えられるかも? 30fpsで撮るよりも多少カクつくのでしょうが、映画と同じフレームレートですし、気にならないのかな?
このあたりは、もう少しいろいろやってみようと思います。
必須アイテム「NDフィルター」
NDフィルターって知ってますでしょうか。
レンズに取り付けて、光の取り込みを抑えるアイテムです。簡単に言うと「レンズのサングラス」ですね。
これは動画撮影においては必須アイテムになります。
何故か。
前述したように、一眼動画撮影では推奨シャッタースピードがありますから、1/30秒とか1/60秒で撮るわけです。 でも、このスピードってスチル撮影(静止画)においては結構なスローシャッターになりますから、光を取り込む量も多くなります。 通常、日中の陽射しの下で写真を撮ると、平気で1/1000秒とか、1/600秒とかですから、結構な違いです。
なので、晴れた屋外などで光量を抑えるためにはNDフィルターが必須というわけです。
で、どのくらいのレベルのNDフィルターを買えばよいかと言うと、「ND16」が基本のようです。
もう少し揃えるのであれば、その前後の「ND8」「ND32」あたりも持っておくと安心です。
本格的に使いたいのであれば、「可変NDフィルター」という便利なものもあって、ND2〜400等で変更できるものもあります。 但し、これは結構高いです。でも安物を買うと、色ムラが出たり、色が変わってしまったりとロクな事がないようなので、もし買うのあればケチらずにちゃんとした製品を買うのが結局は安上がりになるみたいです。
あ、それと、可変NDフィルターはレンズ径の種類が少ないです。評判の良いKenkoの物だと77mmと82mmの2種類しかありません。ですので、ステップアップリングを使って取り付けるのが一般的との事です。
適正シャッタースピードとフリッカー現象の話、のまとめ
僕自身、まだ勉強を始めたばかりで知らないことだらけですが。
ほんと奥が深いですねぇ。
今回の話はまだまだ入り口で、もっともっと深い話がたくさんあります。
でもだからこそ楽しい世界ですね。
もっと勉強せねば。