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OLYMPUS OM-D E-M1 MarkⅡの3ヵ月使用レビュー! M.Zuiko 12-100F4.0とのセットがあれば何でも撮れる。カメラに迷ったらフラッグシップ機で間違いなし!

去年の暮れに購入しました OLYMPUSのフラッグシップミラーレス一眼 O-MD E-M1 MarkⅡを使いだして3ヵ月半程経ちました。

ミラーレス一眼がデジタル一眼レフに追いついたと各所で絶賛のカメラです。

僕の場合、鳥や風景写真などをゴリゴリ撮るわけではないのですが、そんな層がこのカメラを使ってみてどう感じたのか。

そういうレビューもあってもいいかな、と。

ってことで、まずは3ヵ月使った感想を書いておきます。

 
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世界最強6.5段分の手ぶれ補正

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まずはこれでしょうか。 どんな素人でも、はっきりと違いが分かる部分かと思います。

ホディ内手ぶれ補正については、各メーカーも最新機種には大抵搭載している機能ですが、オリンパスは頭ひとつ抜けた効果が得られます。

初めてこのカメラを持ち出して撮影した時には本当にビビりましたね。あまりの効きの良さに。

だって、歩きながら適当にシャッターを押しても、ブレずにジャスピンで撮れちゃいますから。

それがどうした? カメラはきちっと構えて撮れば手ぶれ補正なんて不要だ、と考える人もいるかもしれませんが、それは本当にガチで写真を撮りたい人の意見。 もっとライトに、気軽に撮りたい層からすれば、サッと構えてすぐに撮れるというのはとても魅力的です。

ガチ層には、どちらかというと夜の撮影のほうに効果が出るでしょうか。 シャッタースピード1秒くらいなら余裕で手持ち撮影ができてしまいます。つまり、高感度にも助けになります。 センサーはマイクロフォーサーズですから、そこを物理的に超える性能まではありませんが、明るい単焦点レンズを付ければかなり頑張ってくれるレベルです。

あとは、動画撮影時でしょうかね。

最近は4K撮影が必須機能となってるくらいですから、動画性能も注目されてますね。 で、手ぶれ補正って、静止画と動画ではまた違うわけです。

静止画をガチで撮る場合、多くの人はファインダーを覗きながらしっかり構えて撮るでしょうが、そういう撮り方で必要になってくる手ぶれ補正って、ちょっとした微振動くらいです。上下左右にブレるのを補正できればおおよそ問題なく撮れます。つまり、レンズ内の手ぶれ補正があれば十分です。

でも動画はというと、どちらかと言えばファインダーではなく液晶を見ながら撮るでしょうからカメラを顔に当てているのに比べて保持力が弱くなります。更にカメラの方向をいろいろ変えて撮ることになるはずです。この時の振動は静止画の比じゃありません。

実際に動画を撮ってみると分かるのですが、レンズ内手ぶれ補正じゃ全然お話になりません。上下の微振動だけじゃなく、3次元での立体的な動きが生まれますから、5軸手ぶれ補正くらい付いてないと救済できないわけです。

で、実際、E-M1 MarkⅡの手ぶれ補正はどうかと言うと。

変態です。

めちゃくちゃ効きます。

これは口で言うよりも、動画を見てもらったほうが早いでしょうから、こちらを御覧ください。まじで変態ですから。

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AF/AE追従 18コマ/秒の超高速連写

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こちらも避けるわけにはいかないスペックかと思います。

ただ、この機能については正直、僕では使いきれておりませぬ。 野鳥やスポーツなどを本格的に撮る人にとっては、非常に大事な機能なのでしょうけれども。

そして、今までミラーレスがデジタル一眼レフよりも弱いと言われてきたのもこの部分。 オートフォーカスが遅くて動きモノについていけないというのが最大の弱点でもあったのですが、E-M1 MarkⅡにおいては、そこはもう問題ではなくなったようです。

わざわざ重いデジイチを担いでいかなくても、本体も軽くてレンズも小さいミラーレスで十分ということです。次のオリンピックでは、プロカメラマンもかなりの数がミラーレスを持ち込むだろうと予想されていますね。

そりゃあね、カメラマンって持ち歩き機材がやたら多いですから、それを少しでも減らしたいと思うのは当たり前。本気撮りならばレンズも5、6本はいるでしょうし、三脚やら、予備カメラやら、必要なものは多いですから。

プロとは比べものにはなりませんが、僕自身も、このカメラを使うようになってから荷物が減って機動力が増しました。素人だって撮影のためにはいろいろ歩き回るわけですから、小さいってやはり正義なんです。

 

ビジュアルがカッコイイ

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なんだよ、そんなことが3番目にくるのかよと思いましたか?

いやいや、カメラにおいてビジュアルって重要ですよ。 趣味でカメラをやっている人ほど分かるのではないしょうか。

カメラって持ち歩いてなんぼです。今はスマホでもそこそこの写真が撮れる時代ですから、軽装で行こうと思えばスマホで済ましたくなる気持ちも捨てきれません。 だからこそ、持ち歩きたくなる、このカメラで撮りたくなる気持ちは大事なのです。

その一番のポイントはビジュアルだと思ってます。わりとマジで。

逆に、見た目が気に入ると、用事もないのに持ち歩いたりしてね。

僕はいろんなメーカーのカメラを使っていますが、他社のカメラを使っている時代でも、オリンパスのカメラはかっこいいなぁとずっと思ってました。ちょっとゴツゴツしていて、かつスタイリッシュさも兼ね備えているデザイン。

これは本体のみならず、レンズにおいても言えます。

というか、レンズこそオリンパスが一番かっこいいんじゃないでしょうかね。適度に凹凸があって、ズームリングも層のようなラインが入っていてオシャレ。黒字の青のラインがシック。すべてのレンズに高級感があって、これがまた本体につけると絶妙にかっこいいわけです。

そう思いませんか?

 

十分な画質

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わざわざカメラを買う理由って、綺麗な写真を撮りたいからだと思います。

で、その時に大事なのはカメラのセンサーサイズ。

スペックだけ見て考えると、フルサイズが欲しかったり、最低でもAPS-Cはないとなぁ、なんて考えたりします。実際、僕はそうでした。

でも最近はマイクロフォーサーズで十分だと思ってます。

もちろんフルサイズで撮った写真のほうが解像感はあるでしょうし、高感度耐性もあって夜間でも階調豊かに撮れるかもしれません。

でもね、

素人の趣味レベルなら、やっぱりオーバースペックです。僕あたりはブログで公開するだけですからね。

ブログの写真って何で見ますか? スマホじゃないですか。あの小さな画面で見るなら、それほど凄い解像度はいらないんですよね。

PCで見る場合にしても、画面全体にクローズアップして見るわけじゃなく、あくまでブラウザの中の一部分で見る程度。そのくらいであれば、マイクロフォーサーズの画質があれば十分だと思うようになりました。

センサーサイズが大きくなればなるほど、カメラもレンズも大きくなりますし、価格も高くなります。

趣味で撮るなら、機動性重視で気軽に持ち出せるシステムのほうが、ずっと良いシャッターチャンスを得られるんじゃないかと。

このカメラを使うようになって、本当にそう思います。

一応、作例を載せておきます。これで十分じゃないですか。

 

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カスタマイズ性が高い

他社と比べて、操作性で一番違うと感じた部分です。

オリンパスのカメラって、各所にボタンが配置されていて、そこに自分の好きな機能を割り当てられるようになってます。

 
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まずレンズ横に2つ。 これはカメラを構えた時にちょうど右手の中指と薬指あたりに位置しまして、構えた状態でも押しやすい場所です。

この「構えた状態で押しやすい」ことは非常に重要で、別の場所にあると、ファインダーを覗いた状態では押すことができません。一度、目でボタンの位置を確認してから押すことになりますから。でもそれじゃあ使い勝手がよくないですよね。

構えた定位置から何も考えずに押せるのが重要。縦に2つ並んでいるのでどちらか迷いそうなものですが、それぞれ中指と薬指で押せる位置にありますから迷うこともありません。

もっと言うと、この2つのボタン。形状が微妙に違うのに気づきましたか? 上のボタンは少し真ん中が凹んでます。だから尚の事、触った感触でも分かりやすいわけです。

ちなみに僕はこの位置に、「2倍のデジタルテコレン」と「AFのホーム位置へ移動」を割り当ててます。

めっちゃ使いやすいです。

 
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続いて、レンズにも付いてます。(付いてるものと付いてないものがありますが)

これまた先程同様、左手で添えてる状態からノールックで押すことができます。

僕が設定してる機能は「WB/ISO切り替え」です。これは本体右上にある2つのダイヤルの機能を切り替えるもの。普段は「前ダイヤル:露出」「後ダイヤル:絞り」になっているところを、それぞれホワイトバランスとISO感度に変更することができます。

このへんの設定って、状況によって使いたい時と不要な時があります。だから、こらら全てにそれぞれ単独ボタンがあるよりも、こうやって切り替えられたほうがスムーズに変更できるんですよね。考えられてるなぁ。

 
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左上には、2つのボタン。

奥側が、HDR撮影設定や、単写・連写などを設定するボタン。プロキャプチャーやハイレゾショットもここで設定します。

手前は、測光設定やフォーカス設定の切り替えです。

このへんは構える前に設定する内容ですから、この位置でも問題ありませんね。

ファインダーの横には、ライブビューの表示/非表示を切り替えるボタンがあります。液晶をファインダーの表示のしかたの設定ですね。 でもここにも好きな機能を割り当てられます。僕はそのまま変えずに使ってますけれども。

 
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位置的にはちょうど右手親指があるあたり。

右のボタンはフォーカスのポイントやエリア、そして瞳認識AFの設定を切り替えられます。特に瞳AFは人物撮影する時には非常に重宝します。逆に人がいない時には切っておきたい機能でもありますから、ここでサッと変えられるのはありがたい。瞳AFって切り替えたいわりには、メニューの奥深くまでいかないと切り替えられないカメラも多いですから、地味にポイントなんですよ。

左側のレバーは、先程の左上にあった「HDR」と「フォーカス」の2つのボタンの機能を切り替えられます。1の状態ならそのまま。2にすると、「BKT切替」と「ストロボ設定」になります。

 

防塵・防滴・-10℃の耐低温

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地味に大事なこの機能。

特に僕の住んでいる地域は北海道ですから、耐低温機能があるのは非常に心強い。雪の中でも気兼ねなく撮れますからね。

防塵・防滴は言わずもがな。

撮影に行った先で小雨が降るなんて、よくある話じゃないですか。年に一度の花火大会の撮影中に少しだけ小雨が降ってきたりしたら、撮影を止めたくないですよね。 撮れる機会は今しかないわけで。

防塵・防滴がないカメラだと、油断してるとほんとに壊れますからね。レンズの隙間から水が入ったりしたらもう大変。アウトです。

土砂降りの中、撮ろうとまでは思ってませんが、ちょっとした雨くらいなら、逆にその雫が美しい被写体になったりもしますから。

新しく買うカメラには、地味にあったほうが良い機能です。

 

オリンパス初の4K動画

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これは意外だったのですが、これまでオリンパスのカメラはフルハイビジョン止まりだったんですね。 E-M1 MarkⅡで初めて4Kで撮れるようになったという事。

4Kなんていらないと思いますか? FHDで十分?

いやいや、そうでもないですよ。 動画を撮りだすと、4Kで撮りたくなってくるものです。

僕が一番重宝するのは、一部分だけズームして動画に使用すること。

4KはFHDの4倍のサイズで撮れますから、例えば、人を遠目で撮っていたとしても、その人をズームして切り取れるわけです。倍に切り取ったって、解像度はFHDそのままですから画像がザラついたりしません。動画編集をやっていると必ずしも完璧な構図で撮れるわけじゃありませんし、後になって見返してから変更したこともあるわけです。

記録媒体も大容量になってきていますから、保管もしやすくなっています。

今の記録は今しか撮れません。過去に戻ることはできません。

だからこそ、動画は4Kで撮っておくべきです。

作例として、僕がとった4K映像作品も載せておきます。よろしければ見てみて下さい。

 
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4K動画切り出し

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更に言うならば、このカメラでは、4K動画で撮った映像を写真に変換することができます。 これが本当に便利。マジ便利。

例えば、決定的瞬間ってあるじゃないですか。

動物園に行った時、虎が吠えた瞬間とか(上の写真も動画からの切り出しです。オオカミのいい表情を捉えることできました)。

お子さんの運動会で、いい表情をした瞬間とか。

野鳥が水辺を飛び立つ瞬間とか。

その瞬間って、狙って撮れます? いや普通は撮れません。いつ訪れるか分からない瞬間を都合よく撮れませんよ。

でも動画ならどうでしょうか。 録画しっぱなしにしていれば、その瞬間を撮れます。しかも音声付きで。

カメラなら「あぁ.....今いい瞬間だった.......。」と思うところ、何も考えずに録画してるだけでいいという。 フォーカスだけはちゃんと合わせておく必要はありますが、録画さえしておけば、家に帰ってから写真に変換すればいいだけ。

この撮り方を覚えてしまうと、狙った瞬間以外にも様々な瞬間があることを思い知らされます。こんな表情してたんだとか、こんな形になるんだとか。

あ、ちなみに、E-M1 MarkⅡにはもうひとつ「プロキャプチャーモード」という機能もあって、静止画で似たようなこともできます。 これはシャッターボタンを押した瞬間から遡って14コマの撮影をしてくれるというもの。 シャッターボタンを半押ししておく必要はありますが、ハッと思った瞬間にボタンを押せば、過去も撮れるという意味では、動画撮影とはまた違う撮り方ができますね。

最大の違いは記録画素数。動画だと4Kですから800万画素くらいですが、プロキャプチャーなら2,000万画素の写真が撮れます。更にはRAWでも同時撮りできますから、後から現像してもいいですね。

この2つを上手く使い分ければ、撮影の幅が広がるはずです。

4K切り出しについては、別の記事で書いてますので、興味のある方はどうぞ。

 

参考記事

 

唯一無二の高倍率ズームレンズの存在

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僕が持っているE-M1 MarkⅡ用のレンズは2つ。

  • M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO

 
この2つがめちゃくちゃいい!

特に、12-100F4は素晴らしいです。

他メーカーでも高倍率ズームレンズはありますが、ここまで本気で作ってるものはないんじゃないかってくらい。

35mm換算で24mm〜200mmをカバーしつつ、F値が変わらないF4とおし。

ほんとに、これがあれば何でも撮れますよ。

広角は24mmあれば風景からスナップまで大丈夫ですし、これ以上の超広角は使えるシーンは限られてきます。

そして望遠が200mmまでいける。なにこれ怖い。

高倍率ズームなら、いいとこ150mmくらいがほとんど。そこから更に50mmズームできるとか変態です。

レンズ交換って結構めんどくさいじゃないですか。撮ろうと思った時に画角が違ってても、わざわざレンズ交換してまで撮るって意外と決意がいります。 交換する回数が増えれば増えるほどめんどうになるというね。

それに、交換できる場合ならまだしも、そんなことしてる暇がないシーンもたくさんあります。イベント撮影等では、交換してモチャモチャしてる内にシャッターチャンスを逃したりね。

僕はこの12-100F4を買って以来、ほとんど付けっぱなしです。だって交換する必要ないですもの。 たまに望遠が必要で、しょうがなく40-150F2.8を付けるくらい。ほとんど12-100F4ですね。

サイズ感も大きすぎるわけじゃなく、許容できる範囲。重量は561g。 カメラ本体はバッテリーやSDカード込みで約574gなので、総重量は1.1kgほど。 これで何でも撮れると考えれば、コンパクトなのではないでしょうか。

この12-100F4というレンズは、本当にオススメレンズです。

オリンパスかパナソニックのm4/3ミラーレスを持ってる人であれば、全員が持っててもいいくらいのレンズだと思います。

最高すぎる。

 

 

まとめ

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3ヵ月使ってみた感想を書いてみましたが、本当にいいカメラです。

マイクロフォーサーズに20万円も出せないという声もありますが、僕は十分に価値のあるカメラだと思います。

ミラーレスの弱点を克服しつつ、ここまでコンパクトなシステムが組めるのですからね。

それに加えて、世界最強の手ぶれ補正性能。 使った人なら分かると思いますが、本当に驚愕性能ですよ。

僕は安いカメラを買って物足りなさを感じるくらいなら、最初から全部入りのフラッグシップを買うべきだと思ってます。変に寄り道をするほうがよっぽどコストがかかりますからね。

迷っているならば、フラッグシップを買うべし。

本当にそう思います。