昨日書いた確定申告手続き記事の補足です。
昨日の記事: 副業ブロガーの確定申告。初めてなので税務署まで行って来ました。 - いつもマイナーチェンジ!
コメントでのやりとりで少し曖昧な情報がありましたので、国税庁の相談センターに電話で聞いてみました。
電話相談窓口: 税についての相談窓口 - 国税庁
聞いたのは大きく分けると3つ。
- 20万円を超えた場合は申告が必要な件について、もう少し詳しく
- Amazonギフト券や楽天ポイントは、どういう計上をするか。
- 1年の収入を集計する際、どの日を基準にして集計する? 発生日?入金日?
以下にその内容をまとめておきます。
20万円を超えた場合は申告が必要について、もう少し詳しく
副収入が20万円を超えた場合には、確定申告が必要です。
ただ、これはもう少し補足が必要です。
副収入の最たるものに「雑所得」がありますが、これは以下の式があります。
雑所得 = 収入 - 経費
つまり、収入が20万円を超えていても、経費を引いて20万円以下ならば確定申告は不要です。
もっと言うと、20万円ぴったりでも確定申告は不要です。「20万円以下」が不要なわけですから。
経費の計上はとても重要ってことですね。
参考: No.1500 雑所得 - 国税庁
参考: No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人 - 国税庁
Amazonギフト券や楽天ポイントは、どういう計上をするか
Amazonアソシエイトは報酬支払いをAmazonギフト券にしている人もいます(振込は累計8,000円以上で支払われますが、ギフト券なら500円単位で支払われます。また、振込は手数料300円がとられますが、ギフト券なら無料です)。 楽天アフィリエイトの場合は問答無用で楽天ポイントでの支払いになりますね。
これらはどちらの場合も「現金と同様」に扱います。
つまり、雑所得として全額計上します。
ただ、ネットでいろいろ調べていると、現金以外の扱いはサイトによって書いてある内容が違ったりして、僕も混乱したのですよ。
なので、以下の内容についても念押しで相談センター窓口に確認してみました。
ポイントは、買い物をした時点で現金化されるので、集計タイミングも買い物をした時点で行う?
念押しで確認したところ、あくまで現金と同様に、「得たポイントの全てを計上して下さい」との事でした。
詳しい理由までは聞きませんでしたが。
ポイント類は「雑所得」じゃなくて「一時所得」で計上する?
楽天ポイントは、商品券とも異なる分類になるため、雑所得ではなく一時所得で計上するという情報もあります。 しかし、窓口の回答は「雑所得での計上が正しい」との事です。
買い物をした際にもらうポイントなら一時所得扱いになりますが、成果報酬としてのポイントは現金同等という考え方だそうです。
1年の収入を集計する際、どの日を基準にして集計する? 発生日? 入金日?
結論を先に言うと、「報酬額が確定した日」を基準にして1月~12月までの所得合計額を申請します。
(ここまでが相談センターからの回答です。以下はその情報を元にした僕の見解になります。)
どういうことかと言うと、例えば、Googleアドセンスを例にした場合、
2015年12月1日~31日の広告収入は、口座に振り込まれるのは2016年1月下旬になります。
この分は、2015年の収入に入れるのか? それとも2016年の収入になるのか?
正解は「2016年の収入」になります。
Googleアドセンスのヘルプにこのような記載があります。
AdSense のお支払いは月単位で行われます。1 か月を通して見積もり収益額が集計され、翌月の初めに収益額が確定するとお支払い履歴の差引残高に反映されます。
たとえば、6 月中に集計された見積もり収益額については、7 月 3 日までに 6 月 1 日~30 日の確定総収益額をお支払い履歴から確認できるようになります。6 月分の収益額とその他の残金は 7 月 21 日にまとめて支払われます。
つまり、2015年12月の報酬が確定するのは2016年1月ということになります。
集計基準は「報酬額が確定した日」ですから、上記収益は2016年の所得へカウントされるということです。
整理すると、Googleアドセンスの2015年分として計上する報酬額は、2014年12月1日~2015年11月30日を集計することになります。
月の収入が8,000円に満たない場合はどうする?
Googleアドセンスは、報酬額が8,000円を超えた場合に振込処理が行われます。
では、ひと月での報酬総額が8,000円に満たない場合、どういう計上になるんでしょうか。
これも、Googleアドセンスのヘルプを見てみましょう。
たとえば、お客様のアカウントのお支払い基準額が 8,000 円だった場合、1 月末の時点で差引残高が 8,000 円に達しており、かつ上記の手続きがすべて完了していれば、2 月末にお支払いが行われます。 差引残高がお支払い基準額に達していない場合は、合計額が基準額に達するまで収益の確定額は翌月に繰り越されます。
引用元: AdSense のお支払いについて - AdSenseヘルプ
「確定額は翌月に繰り越されます」と書いてますね。
言い換えれば、月ごとに報酬は確定はするけれども、支払いはしないって事です。
計上はあくまで「金額が確定した日」が基準になりますから、支払いされていなくても計上が必要ってことになります。
でも、それもおかしな話です。
翌月以降、Amazonアソシエイトをやめてしまったら、報酬はずっと貰えないのですから。
申告金額のルーズさを考えれば、金額も少ないですし、入金になった月でまとめて計上しても怒られないような気はしますが。
これは明日(2/26)、国税庁の相談センターに確認して、その結果をここに書いておきますね。
★H28.2.26追記
相談センターに確認したところ、「確定した段階で、月ごとに計上して下さい」との事でした。
収入自体は確定しているわけですから、それが貰えるか貰えないかは Amazonと個人との問題だ、という考え方です。
まぁ、確かにそのとおりですね。
Amazonアソシエイトの集計期間は?
使っている人が多いであろうAmazonアソシエイトも具体的に書いておきます。
▲Amazonアソシエイトの確定タイミングを確認するには、「アソシエイトアカウントの管理→支払履歴の確認」をクリックします。
▲そこで表示される一覧がこちら。
一番上には「12/2014年 紹介料」とありますね。
これが確定したタイミングです。
左端の日付をみると「2/2/2015」となっています。
2014年12月の報酬額が確定したタイミングは、2015年2月という事です。
(その後、2/27に実際に口座に振り込まれています。)
つまり、報酬額が確定するのは発生から2ヶ月後となります。
整理すると、Amazonアソシエイトで2015年分として計上する報酬額は、2014年11月1日~2015年10月31日を集計することになります。
預金口座上で管理すれば楽かも
Googleアドセンスは、確定が翌月3日くらいで、振込が翌月21日くらい。
Amazonアソシエイトは、確定が翌々月2日くらいで、振込が翌々月27日くらい。
この2社について言えば、確定する月はひと月ずれていますが、共通部分として、確定した月の下旬には振込がされていることが分かります。
つまり、「確定月=振込月」と考えられるので、集計する際には、預金口座の明細で2015年1月~12月のぶんを確認すれば分かりやすいかもしれません。
他の会社も絡んでくると変わってきますが、こういう方法もありますよ、という事でした。
もっと言うと、ブログ収益用に専用口座を作っておけば、余計な明細がないので更に分かりやすく管理できますね。
あとがき
税務署の回答をもとに僕なりに整理はしましたが、もしも記載内容に間違いなどありましたらご容赦下さい。また、間違いはコメント等でご指摘頂ければ非常にありがたいです。
一番安全なのは、管轄の税務署へ確認の上で申請することです。(超弱気)
確定申告のおおよその流れを書いた記事はこちらです