買ってしまいました、電動ジンバル!
それなりに高価なものなので悩んだのですが、どうしても欲しくなりまして。
これを使うと、動画撮影の幅がグッと広がります。いやぁ、すごい。
ほんと、いいモノです、これは。
ジンバルとは?
Wikipediaの解説でおおよそ分かるかと思いますが、表現を変えてざっくり説明すると、
スタビライザー等とも言いますが、一昔前はこの装置は大掛かりでサイズも大きく、値段も高く、素人が趣味でやるにはかなり敷居が高かったんですよね。
イメージ的には、こんな感じ。
こういうごつい装置をよっこらせっと持って撮影しなければならないので、撮影するだけで疲れてしまうじゃないですか。
それが、今ではこうですよ。
最近では、ここまで小さくなってます。
値段もサイズも素人でも手が出せるレベル。
技術の進化って凄い。
ジンバルの何が良いのか
では、なぜわざわざジンバルを使うのか。
簡単に説明します。
手ブレが抑えられる
一番はこれです。
最近はデジタル一眼カメラでも動画が撮れるようになっています。
昔は動画といえばハンディカムという動画専用機で撮るのが普通でしたが、今はデジタル一眼カメラで撮る人も増えてきました。
その理由は画質。
デジイチでの動画撮影は、ハンディカムよりもずっと綺麗な画質で録画ができます。解像感だったりボケ味だったり。だからデジイチで撮る人が増えてるんですね。
でも弱点があって、そのひとつが「手ブレ補正機能」。
最新のカメラなら高性能の手ブレ補正機能がついていますが、それはまだまだ一部のフラッグシップ機のみ。ほとんどのカメラには大した手ブレ補正はついていません。
手ブレすると、動画を見ていても酔ってしまいますし、なにより美しくありません。動画において手ブレは(あえて狙う場合を除いて)できるだけないほうがいいわけです。
特に、「電動」でバランスをとってくれる「電動3軸ジンバル」の補正は強力で、手ブレ補正なしのカメラでもかなり抑えてくれます。
こんな感じで。
この映像はPanasonicのコンデジLX100で撮ったものです。一応はおまけ程度の手ブレ補正がついているカメラですが、ほぼないといっていいです。そのカメラでもかなり安定した映像が撮れました。
また、高性能の5軸手ブレ補正がついているカメラにはジンバルは不要かと言うと、そうでもありません。より強力に補正してくれますから。
手ブレ補正のないカメラの場合は、ジンバルに乗せても歩き方をかなり丁寧に揺れないように気をつける必要がありますが、5軸手ブレ補正がついたカメラであれば、少々雑に歩いても大丈夫だったり、横歩きのような少し不安定になる場合でも結構大丈夫です。
どちらのカメラにとっても、恩恵は得られるわけです。
スライダーショットが撮影できる
スライダーショットとは、「緩やかに横に動きながら撮影すること」です。
こういうやつです。
手持ちでも不可能ではないですが、ちゃんと撮影しようと思ったら、今までは「スライダー」という装置を三脚にのせて、結構大掛かりな仕掛けが必要でした。
スライダーと三脚があれば、流れるような美しい映像が撮れるのでしょうが、屋外でやろうとすると持ち歩きが大変ですし、その都度セットするのもこれまた大変です。
本気撮りであればその手間も惜しんでいられないのでしょうが、素人にはやはり敷居が高い。
じゃあ、カメラ内に5軸手ブレ補正が付いていれば手持ちでも大丈夫じゃない?と思うかもしれませんが、やってみると厳しいです。手持ちだとどうしても角度がブレるし、なにより
「向いている方向を一定に保つこと」が非常に難しい!
手でカメラを持って、左から右へスライドさせることはできますよ。ただ移動するだけなら。でも、微妙に上下左右にブルブルするんですよ。このブルブルを手ブレ補正が助けてくればするんですが、なにが問題かって、ガクガクした動きにはなりませんが、「滑らかに」揺れます。
手持ちだと、直線的な「ーーーーー」という移動じゃなくて、揺れたような「〜〜〜〜〜〜」になるってことです。
それに対して、電動3軸ジンバルを使うと、その揺れをかなり抑えてくれます。というか、ジンバル本体をどの方向に動かしても、カメラ本体は一定の方向を向いた状態にしてくれるモードがありますので、そもそも方向についての揺れがほとんどないんですよ。あとは、ジンバル本体を動かす時の揺れだけ。(これはこれでまっすぐ動かせるようい練習が必要ですが。)
そして、もうひとつ。
ジンバルを使えば、横への回転移動が「電動で」できますので、移動スピードを一定に保つことができます。
これを手や体の動きでやろうとすると、どうしても移動にムラが出てしまい、カクッカクッとした動きになってしまったり、あるところはゆっくり、あるところは早く等、不安定になってしまったりします。このちょっとしたムラが「いかにも素人が撮ったホームビデオ感」を出してしまうんですよね。
とても大事な要素だと思います。
視点のバリエーションが増える
どういうことかと言うと、これもまず作例を御覧ください。
これは地面スレスレで小走りしながら、最後にはカメラを頭上まで持ち上げて撮影したものです。
まだまだ下手くそですが、それでもそれっぽい映像になってませんでしょうか。
これを手持ちだけでやろうとしても、かなり厳しいです。 先程のスライダー同様、手持ちだとカメラの向きが微妙にズレます。更に、こういう上下移動だと、カメラを持つ場所も変えながらじゃないと無理。 実際、手持ちでやってみたことがあるのですが、全然ダメでした。ブレまくって酔ってしまう映像になりました。
動画って、絵が動くからこそ楽しいのですが、その動きがいつも通常目線だけのものだとワンパターンでつまらないじゃないですか。だから、いろんな角度から撮れるって大事なのだと思います。
それができるジンバルって、やっぱり素晴らしい。
簡単に開封レビュー
▲箱です。パッケージの絵に他社であるソニーのカメラが載ってるって、ある意味凄い。
▲レバーでカメラの向きを変えたり、動作モードの変更をしたりできます。
▲クイックシューも付いてるモデルを買ったのですが、これは失敗。ネジを締めても全然固定されません。はっきり言って、これについては欠陥商品です。
▲三脚とスマホ用ホルダーも付いてましたが、両方とも低品質です。これも別のものを買ったほうがいいです。
映像作品を作ってみた
せっかくジンバルを購入しましたので、早速撮影に出掛けて、作品をひとつ作ってみました。
はっきり言ってまだまだ下手くそですし、移動がカクついていたり、アングルが甘かったり、ジンバルの調整が悪くてブレていたりしていますが、手持ち撮影では撮れなかった映像だとは思っています。
もっと練習しなくては!
まとめ:ジンバルは撮影の幅を広げてくれる
決して安い買い物ではありませんが、個人的にはレンズをひとつ買うよりも、ジンバルを買ったほうが撮影の幅が広がると思います。
今や、動画もYouTube等で気軽に公開できる時代ですし、一般公開しなくても、友人のみに限定公開もできます。実際、僕はホームビデオのようなものも撮影して、限定公開しています。イベント等では動画は主催者側からも喜ばれますし、とても良いですよ。
デジイチ(特にミラーレス)を持ってる人であれば、ジンバルは十分に導入する価値のあるデバイスだと思います。
ちなみに、僕が購入した「Zhiyun Crane」の積載重量は「350-1500g」です。 コンデジやミラーレス一眼なら、おおよそ乗せられますが、デジイチだと、物によっては重量オーバーになってしまうのでご注意下さい。
というか、重量が増えすぎると、手で持つのも辛くなってきますから、このくらいの重量が適正な気はしております。
また、コンデジ用なら、もっと軽量級の「Zhiyun Crane M」というコンパクトタイプもあり、こちらの積載重量は「125-650g」です。コンデジやスマホでの使用に限定するならば、本体も軽いこちらのほうが取り回しが断然良さそうです。
どちらもオススメです!
※「Zhiyun Crane」の読み方は、決まっているわけではないのですが、「ジユン クレーン」とか「ジアン クレーン」と読む人が多いようです。