僕が小学生の頃。
小学生なのに髪型が七三分けでした。
オシャレな感じじゃないです。バリバリのおっさん風なやつです。
僕の時代の小学生といえば、まだ髪型については全然興味がなく、ほとんどの人は生えたそのままだった時代。
違いと言えば、長いか短いかくらいだった時代。
自分一人だけ七三分けだったんです。
小学生時代
七三分けって、どう考えても中高年の髪型じゃないですか。
少なくとも小学生の髪型じゃない。
でも、物心ついた頃には僕は七三分けだった。
その事について微塵も疑問を感じずに、ずっと小学生をやってました。
髪をとかすのはブラシじゃなくて、携帯用の細いやつですよ。
こんなの。
小学生なのに、こんなの使ってんの。
だって、これじゃないと綺麗に七三にできないから。
七三分けについて何の疑問も持ってないものだから、ちゃんと七三にしようとするわけです。
決まったルールのように、それを守ろうとする。
綺麗に分けないと! と思うんです。
いつからなのかを覚えてません。
アルバムを見れば分かるのかもしれないけれど、実家にあるので見れませんし。
少なくとも、小学校に上がった時にはすでに完成しておりました。
それ以来ずっとそのままの髪型。
中学生時代
でも、中学生くらいになると、徐々に色気づいてくるじゃないですか。
髪型にも興味を持ってくる奴がクラスでもちらほらでてきます。
そうなってくると、僕の髪型がおかしいと気づく奴らもでてくるわけでございます。
僕の時代、だいたいそういう風に大人びてるのは不良寄りのグループだったりして。
で、ある時、言われたわけです。
「こいつ、なんで七三分けしてんのよ? だっせー! バカじゃねぇーの!」
突然の事だったんでしばらく何が起こったかわからなかったけど、周りからクスクス声が聞こえてくると、だんだん恥ずかしくなってきて。
「なんだこの髪型?! おっさんだ、おっさん! だっせー!」
その不良はずっとそんなことを言い続けてて。
僕はなんだか涙が出てきて、悲しいのか悔しいのか、よく分からない気持ちになりました。
そしてわけが分からない気持ちのまま、その不良に突っかかっていきました。
僕は手に櫛を持って、
「あ”あ”あ”〜〜〜〜〜!!!!」って言いながら、
不良の髪を七三分けにしようとしました。
ボコボコに殴られながら。
その時の状況はあまり詳しくは覚えてないのですが、友達の話では、かなり果敢に頭をとかしにいっていたようです。
僕は喧嘩なんて弱っちいので、万が一にも不良に敵うわけもなく。
一方的にただやられて、不良のほうも疲れてめんどくさくなった感じで喧嘩は収集したようです。
僕は落とした櫛の傍らで、ただ這いつくばってました。
その姿を見ながら「バッカじゃねーの。」って言って立ち去ったその不良の頭は、ちょっと七三分けになってたみたいです。まじで。
おしまい。
あ、ちなみにその不良とは、後からなんだかんだでそれなりに仲良くなりました。
今週のお題「髪型」