いつもマイナーチェンジ!

普段の生活をほんの少しだけ便利で楽しくする情報を

Mavic 2 pro の1ヵ月使用レビュー! 初めてのドローンで感じた、良い点と悪い点。

早いもので、DJI Mavic 2 proを使い始めてから1ヵ月経ちました。

初めてのドローンで、20万円近い機体を買うのに不安もありましたが、高いだけあって、性能面ではおおむね満足しております。

ただ反面、ここはもうちょっと何とかならなかったのか、というところもありまして。

右も左も分からない初心者が、実際に使ってみてどうだったかという感想を、いいも悪いも書いていきます。

初めてのドローンですので、他のドローンと比べてどうかという視点はありませんので、そこはご了承ください。

 

 

Mavic 2 proの良い点

良い1.操縦してるだけで楽しい

とにかく動かしてるだけで、凄く楽しい!

言葉にするとたったそれだけのことなのですが、ホビーユースで購入している物なので、楽しめるかどうかは一番大事です。

しかも、姿勢制御などはコンピューターがやってくれますから、初めて操縦する人間でも、特に難しいことなく、スッと操縦できてしまいます。 基本操作は覚える必要がありますが、導入マニュアルをサッとだけ目を通せば、あとは何となくで動かせてしまうのが凄い。

ドローンって空撮アイテムの印象が強いのですが、その前に「ラジコンのヘリコプター」でもあるわけです。 カメラが付いてなくても、ラジコンヘリってだけで立派な趣味になるくらいですから、それを考えれば操縦だけで楽しいのも当たり前です。

ゲームの中で飛行機などを操縦したことはありましたが、リアルな機体を上下左右、自由自在に動かせる快感は、なかなかのものですよ。

 

良い2.普通のカメラでは絶対に撮れない映像が撮れる

これはMavic2 に限った話ではないのですが、やっぱり凄いですよね。 素人が上のような写真や映像を撮れてしまうのですから。

こんな写真、ドローンじゃなければ絶対に撮れません。飛行機の中からじゃ、こうはいきません。

特に、映像の世界では、俯瞰で撮れるというのは構図のバリエーションとして非常に効果的ですし、遥か上空からの映像が入るだけで、一気に映画やCMのようなプロっぽい構図になります。凄いアイテムです、ほんとに。

そういう観点からすれば、一眼カメラやレンズを買うよりも、遥かにバリエーションが広がる機材だと感じました。

 

良い3.バッテリーの保ちが良い

Mavic 2 proは、ひとつのバッテリーで約30分動くのですが、これが良い!

例えば、Mavic Air の場合、バッテリーは約20分もつのですが、この10分の差が結構大きいのではないかと感じています。

30分動くといっても、バッテリーの残りが20%を切ったあたりから、上空で飛ばし続けるのがちょっと怖くなります。何故ならば、ドローンというのは、特性上、帰還するのにとても時間がかかるからです。

ドローンは急降下が苦手なので、下降するのに時間がかかるんですよ。上昇はぐんぐん上っていきますが、下降はちょっとずつ。 なので、バッテリーに余裕を持って帰還を開始しないと、途中でバッテリー切れで墜落、なんてことになりかねません。ドローンで一番怖いのは墜落による事故ですから、これは絶対に避けなければなりません。

その点を考慮すると、残バッテリーが20〜30%くらいなったら、実質飛ばせなくなるということです。

30%ってことは 1/3です。 約30分動作するならば、実質20分ってことです。 約20分動作するならば、実質14分程度ということです。

映像撮影する人なら分かると思うのですが、15分なんてあっという間に過ぎます。僕の場合、予備バッテリーを2つ持っていますから、合計約1時間となり、Mavic Air比較では15分ほど多く撮影できますから、地味に大きな差です。

初心者の自分には、結構ありがたい。

 

良い4.絞りとSSが変えられる

一眼カメラでは当たり前の機能ですが、ドローンでこれができる機体は多くはないのではないでしょうか。少なくとも、初代Mavic2 や Mavic Air には搭載されていない機能です。

絞りとシャッタースピードは、露出の調整で欠かせないものですし、滑らかな動画にするにはシャッタースピードも適正なもの(1/30〜1/60あたり)にしたいところです。

実際に使ってみても、やっぱり大事な機能だと思います。

まぁ、それでも、快晴の日の撮影ではNDフィルターが必須ではあるのですけれどもね。

 

良い5.ダイナミックレンジが意外と広い

搭載しているカメラは、1型センサーなので、画質には多大な期待はしていなかったのですが、思った以上に綺麗な画でびっくりしました。

上の写真もMavic 2 proで撮ったものですが、太陽の中心の白飛びはしょうがないとしても、山の木々に思った以上に階調が残っていますし、空のグラデーションも不自然なバンディングがありません。

iPhoneのカメラで、こういう逆光の写真をとると、変なフレアや、謎の反射光が入ったりするので、それと比較しても優秀なレンズだと感じました。

この小型カメラでこれだけ撮れれば、まったく文句なしです。あとはむしろ、撮る人の腕にかかってるのかも。

 

Mavic 2 proの悪い点

悪い1.説明書がクソ分かりにくい

ここからはちょっと辛口なことを書いていきますが。

以前にも記事に書いたとおり、取扱説明書や操作ガイドなどの説明が凄く分かりにくいです。逆に、日本メーカーの解説がきめ細かくて親切すぎるので、それに慣れているということなのかもしれませんが、とにかくまぁ、分かりにくい。 読むだけですんなり理解することはできず、自分で考えならが、想像しながら、調べながら、読んでいかないと理解できません。

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

過去記事

 

悪い2.GPSをOFFにできない

飛行練習をするようになって、地味に困ったのがこれ。

GPSがONになっていると、ドローン本体が座標を記憶できるので、それだけ安定性が高い飛行ができるのですが、逆にイージーモードすぎて、飛行練習する際には邪魔になることもあります。

本格的な空撮をするために、人口密集地域でドローンの飛行申請を出す際には、GPSがOFFの状態でも機体を制御できるくらいの操縦スキルが求められるとのこと。

聞くところによると、ドローンを飛ばしていると、ときどき「怪電波」に遭遇することがあるそうで、そうなるとGPSを受信できなくなったり、最悪、制御を失うこともあるのだとか。少なくとも、GPSがOFFになったくらいで操縦が困難になるくらいのスキルでは、人身事故など起こしかねないのも事実ですから、ルール云々以前に、しっかりした操縦技術を身につけたいものです。

でも、Mavic 2 proは、GPSをOFFにできませんから、その練習もできません。いつでもどこでもイージーモードです。

PROと名をつけるのであれば、設定でのON/OFF切り替えはできるようにしてほしかったなぁ。

 

悪い3.買った後もいろいろお金がかかる

新しいことを始めるとね.......やっぱりいろいろお金がかかるんですよね.......。

Mavic 2 proの場合、本体だけでも18万円くらいします。でも、これだけじゃ全然足りません。

予備バッテリーは必須。でも、これが1つ、16,200円します。高っけぇ.......。

僕の場合は、FLY MORE KITを購入し、それに予備バッテリーが2つ付いてましたが、予備プロペラと専用バッグが入って、45,900円。結構高いですが、専用バッグは必要なものがピッタリ収納できるので、個人的には買っておいたほうがいいと思います。

 

▲専用バッグは、かなり使い勝手が良いです。見た目もカッコイイ。
 

あと、僕はまだ手元に届いていませんが、Mavic 2 pro用の専用NDフィルター。11,880円。4種類(ND4, 8, 16,32)のセット販売で、単品販売はなし。このセットで買うしかありません。一応、サードパーティ製も販売はされていて、ちょっとだけ安いです。

もうひとつ、プロペラガード。これは安くて2,160円。ですが、発売から1ヵ月以上経った今も「欠品中」。いつ入荷するかも未定とのこと。

お次は、ドローン練習場の利用料金。僕の住む札幌では、どこでも気軽にドローンは飛ばせないので、近場で練習しようと思ったら、有料の練習場に行くしかありません。僕が利用しているところは、入会費5,000円、1時間利用で2,160円。 飛ばすだけでお金がかかってしまうとは.....。

更には、本格的に業務でドローンを使おうとすると、資格(国家資格ではなく、民間のものですが)をとっておくと手続きが簡略化されて良いとのこと。DJI の資格だと、受講料から資格証代も入れて約7.5万円。中には、合宿でがっちりやるところもあって、10〜20万円のものも。

僕はさすがにそこまでお金は出せないので諦めましたが、知識はつけておいたほうがいいでしょうし、勉強のための目標もほしかったので、ドローン検定協会の資格を取ることにしました。3級の受験料が5,500円。 受験対策用の問題集も市販されてます。

参考サイト

 

悪い4.シミュレーターが使い物にならない

Mavic 2 proを操縦するには、スマホに専用アプリ「DJI GO 4」をインストールする必要があるのですが、そのアプリの中に、フライトシミュレーターも入っています。 現物を飛ばさなくても、ゲーム感覚で飛行シミュレートできるというものです。

プレイする前は、これはいい!と思ったのですが、実際にプレイしてみると、操作練習という目的では全然使い物になりませんでした。

一応はコントローラーの操縦方法も一緒なのですが、視認性がとても悪くて、操縦している感覚なれません。どこをどう飛んでいるか、分かりにくいんですよね。

操縦の練習にならないのであれば、なんのためにあるシミュレーターなのか、と思ってしまいますが、個人的な感想としては、コントローラーの操作確認くらいにしか使えない印象です。

スマホじゃなくて、PS4のように大きなディスプレイでできれば、また違うのかもしれませんが。

 

悪い5.全方位障害物検知じゃなかった

正確には、「自分が思っていた全方位障害物検知じゃなかった」ということですが。

Mavic 2 pro本体には、上下前後左右にカメラが付いていて、全方位障害物検知ができます。でもこれが完全に動作するのは『自動操縦の時のみ』です。自分でマニュアル操作している時は、左右の検知はされません。

最初、これを知らずに、全方位にセンサーが感知してくれるものと思って操作していたら、壁にぶつかりそうなりました。焦った、焦った。

前後はガッチリ止まってくれるので安心なのですが、どうして左右はOFFになるのか。何か理由があるのでしょうが、これも設定で切り替えられるようにしてほしかったなぁ。

 

注意:まだ試していない機能はたくさんある

マニュアル操作での撮影は、そこそこできるようになってきたのですが、自動操縦はまだ全然試せていません。

「ハイパーラプス」「自動追尾」などは、使いこなせばかなり有用な機能と想像しています。

上空からのハイパーラプスなんて、綺麗に撮れれば最高ですよね。

自動追尾も、ちょっとだけ試してみましたが、特定の人を記憶して、移動してもずっと追いかけてきてくれるので、すげー!と叫びながらグルグル走り回ってました。

そういう機能もひととおり使うようになってくると、また別の感想も出てくるのだと思います。

 

総評

いろいろと書きましたが、断然、買って良かった機材でした。マイナス要素もあるのですが、それ以上に楽しいし、今後の撮影活動に可能性を感じます。

安い買い物ではありませんでしたが、同じ金額を出すにしても、カメラやレンズを買うよりもずっと創作活動の幅が広がります。レンズなどは、もうすでに基本画角は持ってますしね。すでにある物を補強するより、全く持っていない物を増設したほうが効果が高いのは当たり前です。

総額で25万円くらいになったので、最初は値段にかなりビビって、Mavic Airにしようとも思ったのですが(こっちなら10万円くらいで買える)、欲しいと思う機種を諦めて中途半端な物を買うよりも、最初から狙ったものを買ったほうが結果的に安上がりになるというのは、ミラーレス一眼カメラをいろいろ買って実感していたことなので、今回もその教訓に従ったわけですが、正解だったと思います。(僕の経験上、安いカメラで妥協しても、結局は高いカメラが欲しくなって買ってしまいます。)

初心者ほど、全部入りのフラッグシップを買ったほうが、試したいことはひととおり体験できますから、何が必要で何が不要か、身をもって確認できます。

あと、やはり画質でしょうか。せっかく上空からの絶景を映像として残せるのであれば、1型センサーを搭載して高級コンデジクラスの映像が撮れるのは、やはり大きい。ひとランク下の機種を買って、「やっぱりPROの画質が羨ましい....。」と思うこともありませんし。画質で不満を持つ可能性を考えると、やはりMavic 2 proで良かったと思ってます。

最後に、Mavic 2 proを使って、初心者ながらに作ってみた映像作品をどうぞ。

www.youtube.com

 

 

こんな記事も書いています