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Appleの初期不良対応が上から目線すぎて幻滅した話。新品のMacBookProを買ったワクワクが全て消失してしまった。

約3週間ほど前に、MacBook Pro 2018を購入しました。 盛り盛りにしたカスタマイズモデルで、15インチ、Core i7 2.6GHz、メモリ32GBですから、AppleCare+も入れると、40万円オーバーの品でして、半年ほど悩んで悩んで、えいや!と買ったパソコンです。

それまではずっと、Mac mini 2012でヒーヒー言いながら4K動画編集をやっていましたから、このMacBookで幸せな環境が待っていると思っていました。

..........が。

初期不良で散々な目に会いました.....。

Appleサポートの物足りなさ、Apple本体の上から目線の態度、など、今回の件でAppleに対していろいろ思うところがあったので、僕が体験した一部始終を書いておこうと思います。 Appleの方々に読んで考えて頂きたいという思いで。

※長い上に、面白い内容でもないので、嫌いな方はそっと画面を閉じてください。(13,000文字くらいあります。)

 

 

1日目:11月17日 MacBook Pro到着

40万円オーバーの金額に震えながら購入ボタンを押してから1週間ほどして、僕のもとにも初めてのMacBookが届いた。 Apple製品というのは、まぁやはり、開封でテンションが上がるもの。数々の方が開封レビューをやりたくなるものよく分かる。

セットアップについては、Mac mini からのTimeMachineを使わずに、あえてイチからまっサラの状態でやっていった。必要なものだけ入れてシンプルに運用したかったので。 なんだかんだやっていたら、6時間くらい経っただろうか。一通り、作業環境を整えた後、ひとつやりたいことが。

大したことではないのだが、ユニバーサルクリップボードを使いたかった。これは、Macと iPhone間で、クリップボードを共有する機能で、iPhoneでコピーした文字が、瞬時にMac側でもペーストできて便利なのだ(当然、逆もできる)。

Mac mini でもできたはずなのだが、僕のMac mini では何故かこの機能がうまく動かず、いろいろ調べているうちに面倒になり、「古い機種だし、うまく動かないのかな。」と思って放置していた。

今回は最新型のMacBookを購入したので、ようやくMacと iPhoneを連携させて本来の使い方ができると信じて、確実にできるものだと疑いもしていなかったのだが。

いざやってみるとできない。何も反応しない。 設定が悪いのかと思い、いろいろ調べて全部やってみるも、やっぱり反応しない。 なんでだろうと思っているうちに、どうやらBluetoothが認識されていない様子。試しにファインダーでAirDropを開いてみても、MacBook側からは iPhoneが見えない。 iPhone側から設定でMacBookに接続しようとすると、一瞬だけ繋がって表示もされるが、すぐに未接続になる。

どういうことだ?

その後、ネットを調べても有力な情報を得られなかったため、Appleサポートへ問い合わせてみることに。

明日の午前中に電話をしてもらうように予約して、この日は終了。

 

2日目:11月18日 Appleサポートとの初めてのやりとり

予約の時間どおり、Appleサポートから連絡が来た。

まずは昨日の状況を全て説明した。

『MacBookと iPhone間で、ユニバーサルクリップボードとAirDropが使えない。』と。

念の為、Apple側のマニュアルに従うかたちで、再度、初期の対処方法を教えてもらい、実際にやってみる。 MacBookと iPhoneの両方について、Wi-Fi 設定をOFFにしてONに戻す、Bluetooth設定をOFFにしてONに戻す、再起動する、等の初期動作確認など。

ひととおり試したが、やはり改善されない。

この段階で、Appleサポートの方によると、おそらく原因は MacBook側にあるのではないか?との推測だったが、今話をしている部署は iPhoneの部署だとのことで、Mac側の部署へ転送させてもらうと言われる。が、Macの部署は非常に混雑しているようで、少し時間がかかってしまうらしい。

1時間後くらいには外出する用事があったので、30分くらいなら待てると言ったところ、なるべく早めにお繋ぎしますとのことで、ひとまずそのまま待った。

だけども、30分を過ぎても陽気な音楽が流れ続けるだけで、全然繋がらない。出かける時間を気にしながら待ち続け、50分後くらいだろうか。ようやくサポートの方が出てくれた。

そして、ここでも同じように、MacBook側を中心にして、ひととおりの初期確認などをやる。先程やった内容を確認しつつ、やってないことで試せることがないかをやってみて、ひとつずつ潰していく作業。

それでもやはり改善されず、ここまでやって原因がわからないとなると、技術スタッフの対応しかないようで、また別の部署に変わるという。 すでに出かける予定の時間は過ぎていたのだが、また予約しなおして待たされるのも嫌だったので、予定を押して待つことに。でも、相変わらずサポート窓口は大混雑の模様。 待てども待てども繋がらない。ようやく繋がったのは、更に1時間ほど経ったころだろうか。この時点で、さすがにちょっとイライラしてきた。

ひとまず技術スタッフの方が、これまでやった内容を確認し、更に別の視点からの検証に入った。

まず、iPhone と iPad ではAirDropができるかどうか。これはすんなりできた。どうやらこの端末には問題がなさそうなので、やはり問題はMacBookっぽい。

次は、USB-Cで接続している機器を全て外してくれという。僕はサードパーティ製のハブを取り付けて、外付けHDDやマウスを繋げていたのだが、周辺機器に通電していると、電波干渉でBluetoothが弱くなることもあるそうな。そんなことで弱くなったら、そもそもノートPCとしてどうなのよ........と思いつつも、とりあえず言うとうりにしてみる。でもやはり改善せず。

続いて、OSのバージョン確認。MacBook、iPhone、iPadは全て最新なのかと聞かれた。MacBookは当然最新だが、iPhoneはつい先日のアップデートはやっておらず、iOS12でひとつ前のバージョン。iPadは古い機種(iPad mini 2)なので、OSアップデートも放置しており、iOS11。古いバージョンのもひとつ持っておきたいのもあったので。

すると、iPadも含めてすべて最新OSにするように言われる。 え? なぜ? いや、iPhoneはほぼ最新の iOS12。完全最新ではないにせよ、これを更に最新にしなければならないのか? 更に謎なのは、iPadも最新にしてくれと。こっちは iPhoneとの動作確認が済んだ段階で、役割を終えているのだが? 問題なのは、iPhoneとMacBookが繋がらないことで、そこに iPadは関係ないのでは?

アップデートすると時間もかかるし、やるにしてもその前にバックアップをとりたいので、結構時間がかかる。僕は出かける用事があるので、今そんな無駄な事に時間をかけたくない。だって、今の状態で繋がらないのに、iPhoneとiPadを最新にしたところで改善するとは思えない。可能性がゼロだとまでは言わないけど、限りなくゼロに近いと思う。

自分はこれ以上、あまり時間をとれないことをApple技術スタッフに伝えるも、少しの可能性も消していかないと検証にはならないとかで譲らない。更には、電波干渉がないかを確認するため、今の環境でないところで、何も周辺機器を付けないで試してほしいと言われる。

え? そこまでやらないといけないの?

このあたりから、結構腹が立ってきた。

この段階で、MacBookの初期不良という可能性もそれなりに出てきている状況。 且つ、仮に、Apple技術スタッフが言うように、OSを全て最新にして、周辺機器を何も接続せずに電波干渉がない状態で正常に繋がったとして、それが果たして正常と言えるのか? ひとつ前のマイナーアップデートをしていないだけで繋がらなくなるBluetoothってなんだ? 外付けHDDを繋いだだけで繋がらなくなるBluetoothってなんだ?

Apple技術スタッフを言っていることが的を得ていないのと、さすがに出かけないといけない時間だったので、途中だったがこれをやめることにした。

電話をかけてから2時間6分が経過していた。

ちなみに、この後、僕はドローン検定の資格試験を受けに行く予定だった。更に運が悪いことに、道路が大渋滞で、試験に遅刻し、試験は受けられなかった。1ヶ月以上勉強してきたのに。受験料5,500円もドブに捨てたことになった。

 

7日目:11月23日 Apple修理センターへ持ち込み

その後、一応は、前回言われたことは全て試した。iPhoneも iPadも最新OSにアップデートしたし、周りに金属のない公園に出向き、何も接続していないまっさらなMacBookと iPhoneをそこで繋げてみた。 結果はやはり改善せず。

この期間の検証で分かったことは、Bluetoothを全く認識していないわけではなく、MacBookのキーボードの左側に、iPhoneをピッタリくっつけて固定すれば、その位置ではBluetooth接続ができるということ。その位置から少しでは離してしまうと、途端に認識しなくなる。とにかく、MacBook側の受信感度が半端じゃなく弱いのだ。

これはプロに見てもらうしかないと思い、Appleの修理センターを持ち込むことにした。札幌には直営のAppleStoreがないため、正規代理店であるビックカメラのApple修理センターへ持ち込んだ。

事前に予約したかったが、Macの修理で予約はできないようで、直接店舗へ来て下さいとのこと。開店同時に行ったら、それほど待つこともなく、5分ほどで対応してくれた。

ひととおり状況を説明した後、検証してみますとの事で、奥に持っていかれ、待つこと20分くらいだっただろうか。結果としては、確かにBluetoothが非常に繋がりにくい状態とのこと。 ただ、初期不良とまではまだ断言できないので、2〜3日預からせてもらい、もう少し詳細な検証をしたいと言われる。

 
 

ここでひとつ問題だったのが、僕はMacBookにスキンシールを貼っていた。本体の保護をしつつ、ちょっとオシャレにしたかったからだ。でもそのスキンシールは、MacBook本体の裏面にもしっかり貼ってある。今ここで預かって、仮に修理するとなった場合、裏面のスキンシールは剥がさなければならず、しかも、剥がしてしまったスキンシールの保証はできないとの事だった。

それはちょっと困る。いや、修理するためには背面カバーを開けなければならないので、シールを剥がすことは当然理解できる。僕がひっかかるのは、この修理は「初期不良による部品交換だ」という点だ。

この初期不良は、完全にApple側に100%否がある内容であるはずだ。使い始めて1年経ってからの症状なのであれば、こちらの使い方にも問題があったとも考えるが、今回は、届いた初日からすでに動作がおかしいのだ。Apple側の不備で修理に出す羽目になっているのに、その修理をするために剥がす必要のあるスキンシールは一切保証しないとは、いかがなものか?

スキンシールはAmazonで3,690円で買ったもの。これがダメになる。修理に出すと、また同じもを買わないといけなくなる。え? どういうこと? こっちは何も悪くないのに、どうしてまた3,690円を払わないといけないのだ?

修理センターの方によると、AppleCareがあるので、修理費は無料にできるが、それ以上のサービスはできないとのこと。そもそも、Apple本体ではないので、イレギュラーな対応はできないのだそうで.......まぁ、それはそうだろう。

窓口の方からの提案としては、ひとまずAppleへ直接交渉してみてはどうか、との事だったので、そのアドバイスどおりApple窓口へ電話してみた。

今の状況を整理して、こう伝えた。

『先日、新品で購入したMacBookProだが、Bluetooth接続が弱くて iPhoneと繋がらない。今、修理センターで見てもらったところ、初期不良の可能性が高いと言われた。 修理に出そうと思うのだが、MacBook本体に貼り付けているスキンシールを剥がす必要があり、剥がしたシールの保証はできないと言われた。こちらに何も否はないのに、また買い直すのは納得いかないので、なにかApple側で保証はしてくれないのか。』

これを受けて、Appleサポートの担当(仮にA氏とする)が言うには、まず初期不良と確定しないことには、Apple側としても動きがとれない。OSの再インストール等も含めて、動作確認をしたいとの事。

違う、違う、違う。全然違う。

またそれかと、ちょっとうんざりしつつ状況を説明をし直す。今回聞きたいのは、「スキンシールの保証はしてもらえるかどうか」という点。Apple側が100%悪いのだから、スキンシールそのものじゃなくても、それ相応の何かは保証してくれないのかということ。

それに対しては、今この場で明確な回答を持ち合わせていないので、確認するのに時間がほしいと言われる。うーん、それも困る。 30分くらいで回答をもらえるならまだしも、何時間もかかってしまうとなると、僕はMacBookを持って一度家に帰らなければならない。どちらにせよ、修理することは確定なのだから、一度持ち帰ったとしても、また何らかの形で発送する必要がある。また更に手間をかけさせられるの? というか、そもそも、スキンシールの保証がしてもらえるのかどうかも全く分からない状態。持ち帰ったはいいが、スキンシールは保証しませんということであれば、このまま今ここで修理センターへ預けたほうがいいのだ。

それをA氏に伝えたところ、返答に困ってしまったようだったので、とりあえずMacBookはこのまま修理センターへ出すことにした。どちらにせよ修理は確定なのだから、まずは修理してもらって、スキンシールの対応はその後から考えてもいいのでは?と言ってみたところ、それで良いとのA氏の回答だったので、具体的にどうするかは、MacBookの修理が終わって戻ってきた時に、改めて連絡することにした。

ということで、ひとまず修理センターへ出して、更に詳細な検証をしてもらうことになった。2〜3日後に、結果を連絡すると言われた。

 

7日目:11月23日 再度、Appleサポートへ連絡

修理センターから家に帰って来る道中、改めて考えた。

今回の件は、初期不良なのだ。Appleが一方的に不良品を送りつけてきたのだ。Apple側がすべて悪い事であるのに、どうしてこんなにも手間と時間とお金を、こちらが負担しなければいけないのか。 仮にスキンシールの代金、3,690円を全額払ってくれることになったとして、それで納得できるのか。いや、できない。

こちらにも不備があるのなら、こちらも動作検証に協力しながら、どこに原因があるのか調べていくのは理解できる。例えば、1年ほど使った後、Bluetoothが不調になったのであれば、使っている過程で、こちらにも何かしらの原因があったのかもしれないと思える。少なくとも、責任はゼロではないと思える。

最初のAppleサポートへの電話では、何の解決もしないままに2時間近く時間をとられた。今日の修理センターへの持ち込みだって、時間とガソリン代がかかっている。更には、せっかく使いたいのに、購入してすぐに修理に出せねばならず、7日〜10日間は使えなくなる。

考えると、だんだん腹が立ってきたので、再度、Appleサポートへ電話した。

MacBookが修理から帰ってきてから対応を決めるのではなく、先にどうするかを全て決めた上で修理に出したいと。そもそも、全部終わってから考えること自体、おかしな話だと思う。 このレベルの不具合だとすれば、MacBookをスペックアップして、SSD容量を増やしたりして戻してくれるくらいやってくれてもいいのではないか、とも感じ始めた。

電話の結果としては、とりあえず即答はできないので、数日中に答えを用意しておくとの事。どちらにしても、修理センターでの検証も2〜3日かかるので、それまでには回答もらいたいと伝えて、この日は終わった。

 

9日目:11月25日 初期不良確定

修理センターから連絡があり、初期不良が確定したとのこと。別ユーザーでのログインを含め、OS再インストール等、できる事は全て試したが、改善しなかったようだ。

Appleとの交渉の事も気にかけて頂いたので、状況を説明したところ、Apple側には自信を持って初期不良だと名言していいと言われる。必要であれば自分の名前も出してくれていいので、しっかり交渉して下さいとの事。素晴らしい対応で、ありがたい。

その情報をもって、再びAppleサポートのA氏へ連絡。 A氏の用意した回答としては、AppleStoreにある製品の中から、1万円〜1万5千円程度のもので商品を選び、Apple本体へ申請するというものだった。金額は明確な基準が分からないため、いつくか候補を選んでもらえれば、まずは申請してみると。かつ、これだけで終わらせるつもりはないので、他にも別途交渉はしてみますと言われた。

完全に納得はできなかったものの、これだけではないという言葉もあったので、一旦電話を切り、ひとまず商品をいくつか選んでみることにした。夜の9時くらいまでであれば、まだ会社にいるので、留守電に入れてもらえば、すぐに折り返し連絡するというので、そうすることにした。

一応、1万5千円くらいまでと言われたものの、とりあえず候補としては多めに言ってみようと考えて、ポータブルのハードディスクを容量別に1万3千円〜2万4千円くらいでいくつか選んだ。そして、商品を選んだことをAppleサポートの留守電に入れた。ここが面倒なところで、直接A氏に繋がるような電話番号はないし、メールのやり取りもできない。あくまで、Appleサポートの留守電にメッセージを入れて、Apple側からこちらへ電話してもらう方式しかとれない。何度もやりとりする時、これが結構イライラ原因にもなってくるのだった。

さて、20:30頃に留守電メッセージを入れ、すぐにかかってくるのかと思いきや、なかなかかかってこない。30分経過........45分経過........1時間経過、でようやく電話が鳴る。 応答すると、A氏ではなく、別の担当者だった(仮にB氏とする)。 B氏は、A氏が他の対応で忙しいため、代理で電話したとの事。1時間も待って、ちょっとイラッとしたが、放置しているわけではなく、最低限の連携はとれている模様だったので、ひとまず良しとする。

ただ、この「電話を待つ」という行為は、意外と嫌なものだ。待っている間は拘束されているようなものなので、下手に外出もできないし、風呂に入りたくても入れない。 対応に時間をとられているわけではないのだが、行動に一定の縛りができるので、いつくるのか分からないような電話だと、地味にストレスが溜まるのだ。

さて、とりあえずB氏には、簡単に状況を説明し、選んだ商品をすべて伝えた。どの商品になるかは数日中に分かるはずなので、分かった時点で連絡をもらえるとの事。その旨、A氏にも伝えておくというので、この日はそこで終了した。

 

11日目:11月29日 Apple修理センターから修理完了の連絡

意外に早かった。 修理に出したのが25日なので、4日で戻って来たということ。今回の件をとおして、このスピード感だけが、唯一良いところだった。

事前の話では、部品不足や、新GPUの提供開始などもあるので、7日〜10日かかるかもしれないと言われていたが、ここまで早く帰ってくるとは思っていなかった。 連絡があったその日の夜にすぐに受け取りに行った。

窓口では、動作に問題がないことを証明するために、実際にBluetooth機器に接続して、実地確認ができた。iPhoneをぴったりくっつけた状態じゃないと接続できなかった以前とはうってかわって、10mくらい離れた状態でもしっかり接続を維持していることを確認。だよね、普通はこうだよね。

ただし、事前にわかっていたとおり、スキンシールは完全に剥がされており、シワシワだった。これを剥がす過程は結構大変だったらしく、手だけではうまく剥がせなかったため、吸盤などを使って作業したとのこと。そんなに強力な粘着力だったとは。

更に、この店のしっかりしていたのは、剥がした後のスキンシールもちゃんと保管しておいてくれた。しかも、シワシワになったとはいえ、一応貼り直せるようにしておいてくれた。ありがたい。 このあたりはちゃんと言っていなかったから、もしかしたら剥がしたものはベリベリに破けていて、再利用は不可能な可能性もあると思っていたのだが、ちゃんとユーザー目線で、後のことまで考えてやってくれたことに感謝。

ビックカメラのApple修理センターの対応は、最初から最後まで素晴らしいものだった。ここが本当に、今回の件の救いだと思う。

さて、再度裏面に貼ってみたところ、綺麗とはいえないものの、一応は全体が粘着された状態で貼り付けることができた。カッコは悪いが、ひとまずの応急処置としては十分だった。

データは全てクリアされていたため、家に持ち帰った後、修理前のタイムマシーンで復旧させた。修理前日にとったと思っていたが、数日前の状態のものしか保存していなかったようで、再設定にはちょっとだけ時間を要することになってしまったのだが。

 

15日目:12月3日 Appleサポートからの連絡

希望の商品を伝えてから6日経ったが、Appleから何の連絡もない。ここまできたら急ぐ話でもないと思い、放置していたのだが、さすがに遅いので、こちらからAppleサポートA氏の留守電にメッセージを入れた。 その30分後、B氏から電話がくる。

今回は意外と早く返答したと思ったのだが、留守電メッセージとは無関係で、たまたま近いタイミングに連絡がきただけだった。留守電は聞いてないという。

それはそうと、どの商品になったのか、早速聞いてみたところ、「申請は現在、保留中です」と、まさかの回答。 保留中ってなんだ? B氏によると、MacBookが今現在、どのような状態なのか不明のため、申請が一旦保留になっているので、MacBookの状態を教えてほしいとの事。

いやいやいやいやいや、ちょっと待て、初耳だ。

商品は数日で確定するので、こちらは連絡を待っていればいいと聞いていた。MacBookの修理状態を知らせないといけないなんて、いま初めて聞いた。 というか、B氏も今日初めて知ったらしい。なんということだ。意味が分からない。

いろいろ聞いていくと、どうやらB氏は、こういう申請についてはほとんど知識がなく、手探り状態で対応しているようだ。よく分からないまま申請を出すだけ出したけど、事前に確認しなければならない事を確認していなかったので、処理が止まっていたと。そして、止まった状態のまま1週間近く放置していたことになる。

僕の元にMacBookが戻ってきたのは、4日前のこと。そして、その情報は、今回の問い合わせ番号やMacBookのシリアルNo.を追いかければ、Apple側でも状況を把握できるようになっている。これはApple修理センターの窓口の方がはっきりと言っていた。

これには、ちょっと頭にきた。

頭にきた、その1。
なぜよく分からない状態のまま、何の確認もせずに申請をしているのか。申請にはルールがあるはずで、必要な情報なのであれば、それを記入する欄なり、添付する書類なりがあるはず。 もっと言えば、よく分からないのであれば、分かる人間に確認して漏れがないように処理するとかしないのだろうか。特に、今回の件はクレーム案件だ。 更なるトラブルが起きないようは配慮はなにもなかったのか。

頭にきた、その2。
1週間近く放置していたこと。申請したものに対して、何も反応がなかった場合、どうなっているかもう少し早く確認できないものか。何度も書くが、これはクレーム案件なのだから、時間をルーズにしてはトラブルが大きくなりやすいのだ。事前の話では数日中に分かると言っていたのだから、逆に、数日待っても何の返答もなかった場合、どうなったのか気にならなかったのか。

頭にきた、その3。
6日も放置しておいて、まったく悪びれた様子もなく、お待たせして申し訳ないの言葉もなく、「いまMacがどうなっているのか確認したいのですが?」から話が始まった。 B氏は、今の状態について、何一つ悪いと思っていない。だから、当然のごとく、謝ることはしないし、自分が知りたい質問をするだけなのだ。

頭にきた、その4。
今現在のMacBookがどのような状態なのかは、こちらに聞かなくてても、問い合わせ番号やシリアルNo.で、おおよそは分かるのだ。これはすでに確認済みだ。 これを何もやらずして、当たり前のようにこちらに電話で聞いてくるとはどういうことだろう。相手に手間をかけさせることに対して微塵も悪いと思っていないのだ。友達か!
(ちなみに、後から話をするC氏に確認したところ、間違いなく状況はApple側で分かるとの事だった。修理が終わって通知があるわけではないが、自分から情報を得ることはできるとの事。)

頭にきた、その5。
これら4つのことを、B氏に伝えようとしたが、何一つ伝わらなかった。こちらの言っている意味がまったく理解できない様子。たぶん、物事に対する考え方が根本的に違うのだろう。 この人は、致命的にサポート業務に向いていない。だって、意思疎通ができないのだから。

B氏と話をしていても埒が明かないため、別の人から改めて電話がほしいと伝える。とにかく疲れた。

 

16日目:12月4日 Appleサポートからの電話

改めて、別の担当から連絡があった。(仮にC氏とする)

B氏とは違い、話が通じる人のようだったので、現在の状況を改めて確認した。

一番大事なこと、今回の対応について。
Appleサポートとしてできる最大限の内容は「AppleStoreから税込1万円以内のApple製品を1品選んで頂いて、提供すること」だそうだ。 これ以上の権限は、Appleサポートにはなく、C氏の経験でも聞いたことがないとの事。1万円まで提供するという内容ですら、あまり多くはなく、今回は初期不良でご迷惑をかけたということで上限までの金額設定となったようだ。
選ぶ商品は、サードパーティ製はダメで、Apple製品であることと、AirPodsやAppleTV等のようにシリアルNo.が付く製品はダメ、且つ、複数は選べず、1品のみとなるようだ。 これは実は、かなりの縛りで、この条件で商品を選ぼうとしても、正直、なかなかない。欲しいと思うものは大抵1万円以上なのだ。

C氏としては、これまでの経緯を考えると、到底納得はできない対応であることは重々承知だと言っていた。だが、当然ながら個人の裁量ではどうにもできないので、ここまでのことしかできなく申し訳ないと。

この説明と対応が、もっと早くほしかった。早い段階で、この内容を伝えられれば、Appleに対する印象も、いくらかは違うものになったいたと思うのだが。

ここまで説明されると、ここでゴネてもどうにもならないので、最大限の対応である「税込1万円以内のApple製品」を選ぶほかない。ひとまず、2日後に再度連絡するので、それまでに選んでおいてもらいたいとの事で電話を切った。

そして、製品を選んでみたのだが、縛りがキツすぎて、欲しいものが全然ない。暇な人がいたら、実際に選んでみてほしい。ケーブルとかしかないから。AppleWatchのバンドという選択肢もあったが、特に欲しいタイプもなく、無理に選んでもしょうがないと思い、最終的に選んだのは、USB-C SDカードリーダー。税込4,860円。1万円の意味なし.......。

 

まとめ

さて、今回の件。

非常に長くなったので、僕の思いをまとめてみます。

今回感じたこと

  • 100%Apple側が悪い初期不良に対して、それを証明する作業を全てユーザー側に負担させたこと。そして、その事についてApple本体は何も悪いと思っていないこと。
  • 商品が届いた瞬間分かるような初期不良だったら、ここまで腹が立たない。運が悪かったと思うだけ。新品交換してくれれば、それでいい。でも今回はそれとは全然違うのだ。
  • 100歩譲って、初期不良の証明をユーザー側にやらせたのはいい。ただ、その結果、Apple側が悪かったと分かったならば、相応の手厚い対応がほしかった。
  • もしくは初期不良の可能性がそれなり高いと分かった段階で、ユーザーに負担をかけず、引取検証などの対応はできなかったのか。
  • サポートセンターで2時間待たされたのは初めて。日を改める等、別の対応はできなかったのか。
  • 技術サポートスタッフは、問題を解決することだけしか考えておらず、ユーザーに手間をかけさせても何とも思っていない。初期不良対応ということも全く考慮にない。
  • AppleStoreの商品提供について、注意点を分かっていないスタッフが多い。A氏、B氏は全然分かっておらず、最後の最後で対応したC氏だけがまともだった。
  • 今回のように、初期不良だったことに加えて、その後のサポートも悪く、ユーザーに手間と時間とお金と精神的苦痛を与えた場合の対応が、まったく考慮されていない。Appleサポートの権限で対応できるMAXが「1万円以内の商品提供」だけでは、対応として貧相すぎる。これではAppleサポート側もキツイ。
  • 40万円のパソコンの付加価値とは? ユーザーへの手厚いサポートも含めたブランド価値が上乗せされた価格ではないのか。

今回の結末

  • 僕が失ったお金は3,690円。失った時間の合計は約17時間。貴重な休日の時間も奪われた。且つ、約2週間、MacBookは使い物にならなかった。嫌な思いもした。その対価は、4,860円のSDカードリーダーだった。

 
誠意ある対応を求めてしまうのは、良くも悪くも日本人の特徴のひとつなのかもしれません。

日本がストレス社会なのは、こういうクレーム対応に誠心誠意対応しすぎているからとも思うのですが、そのことを考慮しても、もうちょっとユーザーへの配慮があってもいいのでは?と感じてしまいました。40万円出して、この対応かよ?って思っちゃいますよ。

古くからのAppleユーザーであれば、「何言ってんの? Appleなんて昔からこうじゃん?」とか言うのでしょうか。うーん、Appleでこういうのは初めてで耐性がなかったし、やっぱりそこまで寛容にはなれないかなぁ。

返品も本気で考えたのですが、Macアプリの資産や、USBハブ等の周辺機器も3万円分くらいは購入してしまっているので、ひとまずは今回の事は目をつぶって使っていくことにしました。

ただやはり.......Appleの時代ももう終わったのかなぁと。初めてAppleStoreに行った時、丁寧な対応に感動して、その場でMac mini を買ってしまったのは昔の話になってしまった。次はWindows使うかな。まぁ、次といっても、このMacBook Proは盛り盛りカスタムなので、4、5年は使う予定ですが、Appleべったりの運用にはせず、乗り換えを意識した上で使うソフトも考えていこうと思います。スマホのほうもね。

その4、5年の間に、「やっぱりAppleは最高だったわ!」と思わせてくれることを願います。本当にそうなってほしい。頼むよ、Apple!