僕がNikonのデジタル一眼 D5500を買ってから5ヵ月が経ちました。
いつの間にかそんなに経ってたとは。
ふと、
そう言えばレビュー書いてなかったなぁと思い立ちまして。
使用感などを書いてみますよ。
最初に言っておくと、D5500最高です。
画質が良い
シンプルですが、これが一番。
まぁ、これはカメラというよりもレンズ性能も大きいのですけれども。
僕は現在、カメラを3台持っています。
- Nikon D5500
- Panasonic LUMIX DCM-LX100(高級コンデジ)
- Panasonic LUMIX DCM-CM1(SIMフリーカメラ)
参考記事:
- パナソニックの高級コンデジ LUMIX LX100の3ヵ月使用レビュー! 食べ歩き用カメラとしては最高峰と断言できます! - いつもマイナーチェンジ!
- SIMフリーカメラ『LUMIX CM1』の3週間使用レビュー! これはRICOH GRを越える最高のスナップシューターだ! - いつもマイナーチェンジ!
D5500を買う前は、ずっと高級コンデジであるLX100で撮っていて、スマホとは全然違う画質に感動していました。
スマホからコンデジに変えた時の感動はなかなかのものなんです。
じゃあ、コンデジからデジタル一眼が変えた時の感動はあるのか?
正直言うと、
感動はあまりありません。
でも、
ジワリと感じる違いはあります。
ただ、具体的になにがどう違うかまでは、今の僕ではうまく表現ができません。 言うとすれば、感覚的に綺麗なんですよ。
自宅での物撮り用のレンズはもっぱら単焦点レンズを使ってますが、描画力が違うのかなぁ。
ボケ味だったり、白とびが少なかったりするのかもしれない。
とにかく、撮った物の出来が綺麗なのです。
わざわざカメラを買ってまで写真を撮りたい人の一番の欲求は「綺麗な写真を撮ること」です。
その点において、やっぱりデジイチは素晴らしいですね。
▼作例をいくつか
小さい軽い
本体のみの重量は470g。
手持ちの単焦点レンズをつけても総重量 620g。
高級コンデジであるPanasonic LX100は重量393g。
さすがにコンデジよりはかなり重いですが、それでも撮影していて重いと感じることはほとんどありません。
購入前にヨドバシカメラでいろいろ物色している時、上位機種であるD7200(本体765g)は数分持ってるとずっしりと重みを感じましたので、200gの差は大きいなぁと。
首から下げて持ち歩いてる時でも重量って感じますので、やっぱり軽いは正義なんです。
持ちやすい
グリップの形状ががっしりしていて、非常に持ちやすいです。写真のように、持ち手の部分がかなり深くなっていますので。
多くのカメラは、もっと奥焼きが小さいというか、ここまで出っ張ってないんですよ。 でもこれは、ちょうど握りこぶしを作った時に収まるような形状になってるので、ぴったりフィットするわけです。
これは実際に撮ってみないとなかなか伝わりにくい良さかもしれませんが、右手だけでがっちりと持つことができるので、本体が軽いことと相まって、とり回しが非常によろしい。
地味に良いポイントです。
バリアングル液晶は一度使うとやめられない
いい!いい!と聞いていたバリアングル液晶ですが、本当に良いです。
こんな感じで、液晶の角度を変えられるんですね。
スマホでしか撮ったことがない時代は、この良さがイマイチ分からなかったんですが、カメラを持っていろんな写真を撮りだすと、これがないと不便でしょうがないです。
例えば、
- 地面スレスレのローアングル
- 人ごみの中での目線以上のアングル
- テーブル上の料理を真上から撮りたい
- 自撮りしたい
- 三脚にセットして、目線外の角度で撮りたい
などなど。
これからカメラを買うならば、これは必須に近いくらい重要だと思いますよ。
ちなみに、同シリーズであるD3300、D7200はバリアングルじゃありません。
カメラ内RAW現像
NikonのDシリーズならほとんどついてますが、これがあると凄く便利。
僕がよく使うのは、ホワイトバランス調整と、露出調整。
特に、ホワイトバランスはAUTOにしていてもイマイチ色合いが悪いことがあるので、その時には後で修正します。
PCのソフトでやるよりは限定的な機能しか使えませんが、とりあえずパッと修正するくらいなら十分ですよ。
デジイチの風貌が良い
これは気持ち的な部分なので、我ながら子供っぽいですけれども。
デジタル一眼を首から下げて歩いてると、なんかかっこいいんですよ。
(正確には「こんなにちゃんとしたカメラ持ってる俺かっこいい、デュフフフフフ」ですが。)
観光地やら公園やら、カメラを持ち歩いている人が多い場所では特に感じます。
コンデジでもそれなりに綺麗な写真は撮れるんですが、なんとも言われない劣等意識がね......。
なんというか本気度が低そうに見えるとういか、気合が入ってないというか。
でかくてがっつりしたカメラとレンズってだけで、ちゃんとしてる感じがする。
小市民ですね、まったく、まったく。
あってもそれほど便利じゃない機能
タッチ操作
液晶がタッチ操作対応なのが D5500の売りのひとつでもあるのですが、これは正直、それほど便利に使えてません。 これはそもそも表示されるメニューなどが、タッチ操作前提じゃないから。
例えば、ガラケーの画面をタッチ操作してもパッとしないじゃないですか。それと一緒。 タッチ操作がしやすいインターフェースじゃないので、ボタン操作でもさほど変わらないんですよね。
あと、タッチ操作でフォーカスを合わせたり、シャッターをきれたりしますが、これもほとんど使いません。 なぜかというと、液晶に表示させた状態での撮影は、次の撮影に移るまでにタイムラグがあるんです。
これが結構うざい。
なので、僕はもっぱら、ファインダーを覗いて撮影しています。 このタイムラグがなければ、コンデジやミラーレスのように液晶を見て撮るんですけどね。
タイムラグはこんな感じです。
シャッターボタンを押した後、一度画面が暗くなって、数秒後に再び液晶画面が使えるようになります。RAW保存をしなければもう少し早くなりますけど、それでもストレスを感じる間隔です。
(デフォルトでは音声OFFにしてますので、シャッター音を聞きたい場合はONにしてください。)
Wi-Fi通信
初めてWi-Fi通信付きを選ぶ人であれば、Wi-Fi通信で想像するのは画像データの転送ではないでしょうか。 でも僕は転送でのWi-Fi通信は一切使っていません。
Wi-Fiの転送はスマホに画像を送ることができるんですが、これって結構面倒なんですよ。
①カメラのWi-Fi通信機能のONにする。
②スマホからカメラへ接続する。
③スマホのNikonアプリを起動する。
④取り込む写真を選択して転送。
こんな手順を踏まないといけません。 しかも、画像ファイルってファイルサイズも大きいのでスマホの容量を圧迫するんですよね。
写真を撮ってすぐその場でSNSにアップしたい、って時には便利ですが、それってどのくらい頻度があるのかという話。 というか、SNSにアップするだけならスマホで撮りますよ。
じゃあ、Wi-Fi通信は不要かというと、そういうわけではなくて、僕は一番使うのはリモート操作です。
特に、スローシャッターを使う時にはボタン押下時のブレをなくするためにリモート操作でスマホからシャッターをきります。 これは凄く便利です。 わざわざケーブルレリーズを買う必要も、持ち歩く必要もないのですから。
使いにくい点
これは正直、ほとんどないと言っていいのですが、あるとすればひとつだけ。
GPSがない
個人的には気にならないのですが、前モデルD5300には搭載されていたGPSがありません。
位置情報を記録したい人にとってはマイナス要素ですね。
逆に、D5300にはバリアングル&タッチ操作ないので、そっちが優先ならD5500、GPS優先ならD5300、という選択にもなるかもしれません。
ちなみに、D5500でも別売りの「GPSユニット」をアクセサリーシューに装着すれば位置情報を記録できます。
D3300やD7200と比較して、D5500を選ぶ理由は?
機能 | D3300 | D5300 | D5500 | D7200 |
---|---|---|---|---|
価格 | 34,000円 | 45,000円 | 66,000円 | 91,000円 |
ISO感度 | 100〜12800 | 100〜12800 | 100〜25600 | 100〜25600 |
AF測距点 | 11点 | 39点 | 39点 | 51点 |
重量 | 410g | 530g | 420g | 675g |
Wi-Fi | ☓ | ◯ | ◯ | ◯ |
GPS | ☓ | ◯ | ☓ | ☓ |
バリアングル | ☓ | ◯ | ◯ | ☓ |
タッチ液晶 | ☓ | ☓ | ◯ | ☓ |
防塵防滴 | ☓ | ☓ | ☓ | ◯ |
※価格は2016年3月9日現在、Amazon調べ。
D7200は上位機種だけあって撮影性能に関しては文句なしです。
但し、価格は高いし、重いです。
D3300は本当に必要最小限で安い。D5500の半分ほどの価格ですから予算を重視すれば候補になります。 但し、今時の便利機能は一切ついていません。
D5300はGPS重視なら選ぶ価値あり。
そんな感じですので、本当にちょうど中間に位置するD5500は性能と価格のバランスがとても良いです。 価格もお手頃、軽いし、性能もビギナークラスにはちょどいい。
こうやって改めて比べてみても、やっぱりオススメ機種ですね。
▼D5300はGPS重視なら候補
Canon EOSシリーズと比べてどうなの?
機能 | D5500 | X8i | X7i | X7 |
---|---|---|---|---|
価格 | 66,000円 | 79,000円 | 47,000円 | 37,000円 |
ISO感度 | 100〜25600 | 100〜12800 | 100〜12800 | 100〜12800 |
AF測距点 | 39点 | 19点 | 9点 | 9点 |
重量 | 420g | 555g | 580g | 407g |
Wi-Fi | ◯ | ◯ | ☓ | ☓ |
GPS | ☓ | ☓ | ☓ | ☓ |
バリアングル | ◯ | ◯ | ◯ | ☓ |
タッチ液晶 | ◯ | ◯ | ◯ | ☓ |
防塵防滴 | ☓ | ☓ | ☓ | ☓ |
※価格は2016年3月9日現在、Amazon調べ。
メーカーが異なると、単純に表にしたスペックだけでは語れないところはありますけれど、やっぱりD5500が優秀に見えます。
Wi-Fi、バリアングル、タッチ液晶を持っているX8i、X7iと較べても、安いですし、何より超軽量!
最大の敵は圧倒的なコスパを誇る X7になるでしょう。 X7は Wi-Fiなし、GPSなし、バリアングルなし、タッチ液晶なし、と便利機能はありませんが、とにかく安いし軽い。 価格はD5500の半分くらいなので、それを考慮すれば機能ダウンも納得できそうです。
もっと言うと、Canonには初心者に嬉しい軽量パンケーキレンズというものがあります。
価格は2万円を切っており、なおかつこの薄さですから重量も125gしかありません。
X7に装着すると総重量はたったの532g。
Nikonには、こういう軽量のパンケーキレンズはありませんから、D5500で単焦点レンズをつけると620gになります。その差は88g。結構なもんです。
厳密にはレンズの性能の差もありますけど、「軽いは正義」を考えるならば、EOS Kiss X7は旧機種ながら今でも十分検討に値する機種ですね。
ズームキットはやめたほうがいい
初めてデジイチを買う場合は特に、レンズもセットになったキットを検討する人も多いと思います。
用途がはっきり決まっていればもちろんキットで良いのですが、そうじゃない場合、僕はオススメしません。
例えば、D5500には3つのキットがあります。
①標準ズームキット「18-55mm f/3.5-5.6G」
②ダブルズームキット「18-55mm f/3.5-5.6G」「55-300mm f/4.5-5.6G」
③中距離ズームキット「18-140mm f/3.5-5.6G」
コスパという点ではこれらは確かに良いのですが、そのうち使わなくなる可能性が高いです。
僕が思うに、最初に買うレンズはこの2つで良いと思ってます。
①描画が綺麗でボケ味がある単焦点レンズ
②近距離から長距離までカバーする高倍率ズームレンズ
デジイチで撮るならボカシたいじゃないですか。なので、普段のスナップは単焦点レンズひとつあれば足ります。
ズームがほしい場合も、ダブルズームキットのレンズだと、近距離は18-55mm、中距離以上は55-300mmと、レンズを付け替える必要があります。これね、実際撮ると分かるんですが、いちいちレンズ交換するのってかなりダルいんです。遠くを撮ったすぐその後に、近くを撮りたい場合は結構ありますよ。
じゃあ中距離の18-140mmはどうかというと、140mmって望遠レンズとしてはちょっと中途半端。思ったほどズームできなくて物足りないです。
なので、近距離から長距離まですべてカバーできるような高倍率レンズを買っておくと、最初は少し投資が必要ですが、後々長く使えます。
撮るものが決まってなくて予算も限られてるならば、最初は単焦点レンズ1本にしておいて、必要を感じたら買い足すってパターンでもいいもしれません。何を撮りたいかは、撮りだしてみないと分からない面もありますから。
それでもやはり、僕は最初から2種類買っておくのをオススメしたい。
風景を撮っている時でも、望遠がほしくなるシーンってあるんです。その瞬間って、その時しかないわけですから、必要だと思ったその瞬間にレンズが手元にないのは悔しいですよ。カメラで写真を撮るならば、望遠が必要なシーンはどこかで必ずあるはずです。
▼描画が綺麗でボケ味がある単焦点レンズ(約2.8万円)
▼近距離から長距離までカバーする高倍率ズームレンズ(約3.7万円)
コンデジと比べて持ち歩く?
正直、持ち歩きはしません。 常に持ち歩くならコンデジですね。
ですが、がっつり撮りたい時には断然D5500を使います。 イベント撮影や、風景など、最初から「撮るぞ!」を思って出掛ける時にはコンデジじゃ物足りないです。 コンデジだと望遠が足りないことも多いですし。
あと、自宅でレビュー用の商品撮影をする時も断然D5500です。 自宅だと当然ながら持ち歩く必要ありませんから、画質重視ですよ。
但し、ブツ撮りをする場合、アップで撮りたいことが多いはず。 そうなると先程挙げた2種類のレンズでは近寄って撮れません。
でもご心配なく。クローズアップレンズという神アイテムがあります。これはレンズに付ける虫眼鏡でして、装着すれば被写体がアップで撮れるのです。価格も1,000円くらいと安いのでひとつ持っておくと重宝しますよ。
(購入する際には、外径に注意してください。レンズによって違いますので。)
▼レビューも書いてますので、写真が見たい方はどうぞ
クローズアップレンズを購入! たった1,000円でここまで寄れるならブツ撮りには十分だ。 - いつもマイナーチェンジ!
買って良かったか?
はい、断然買って良かったです。
レンズも合わせると総額13万円くらいになりますので、買う前は悩んだんですよ。その時すでに高級コンデジのLX100も持ってましたし、これで十分じゃないの?とかね。
でも、一度デジイチを使って撮ってみたいという欲求に負けて、えいや!と買ってしまったのですが、使いだすとやっぱりいい!コンデジより更に一段階上の描画性能を体感できます。そうやっていざ買ってしまったら後悔は全然なかったです。なにせブログの記事用にめちゃくちゃ使ってますから。
最初に少し奮発してレンズを2つチョイスしたのも良かった。そのおかげでレンズ沼にもハマってませんし。(レンズ沼とは、良い写真を撮るために次々といろんなレンズを買ってしまうことです。)
今はミラーレス一眼も良い物がどんどんでてきていますが、本格的にカメラにハマろうと思えば、たくさんの種類のレンズを選べるデジタル一眼はやっぱり楽しみが広がります。
Nikon D5500は本当にオススメのカメラですよ。
最後にこれまでの内容を簡単にまとめておきます。
D5500まとめ
- 長所:①画質が良い、②小さい軽い、③持ちやすい、④バリアングル最高、⑤カメラ内RAW現像便利、⑥持ってるといい気分、⑦Wi-Fiリモート操作は便利
- 短所:①タッチ操作はそうでもない、②Wi-Fi転送はあまり使わない、③GPSは別売ユニット必要、④液晶表示撮影時のタイムラグが長い
- 他のDシリーズと比べて断然コスパが良い。
- CanonEOS Kissと比べてもコスパ良し。
- キット物はやめたほうがいい。単焦点と高倍率ズームの2つを別に買おう。
- ブツ撮り用にクローズアップレンズを買っておくと便利。