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写真の色を綺麗にレタッチする方法が分からなかったけど、最近ようやく少しだけ分かってきた。テクニックとか、そういう話ではなかった。

雑誌やWEBサイトには、綺麗な写真がたくさん載っているじゃないですか。プロやハイアマチュアの方々が撮った写真って、とても綺麗です。

で、そういう写真を見て、その場所へ行って自分が撮影してみると、こう思うわけです。

「.........なんか違う。」

構図まで真似して撮ってるのにも関わらず、いまいちパッとしない写真になります。

なぜ?

その要因のひとつに、レタッチによる色の調整があります。色の効果って絶大で、同じような写真でもここを変えるだけでガラッと雰囲気が変わります。

でも更に問題があって、こう思うわけです。

「........どこをどうやって調整すればいいか、全然ワカンネ..........。」

色をいじるといっても、何をどうすれば綺麗に見えるのか、全然まったく分からないんですよね。下手に変えても逆に変になりますし。

そんなことなので、僕はしばらくの間、色の調整は一切せずに、明るさ(露出)だけを調整するにとどめていました。自分の写真はパッとしないなぁと思いながら。

が、

最近ようやく、どう変えれば自分の好みの方向になるのか、少しずつ分かってきましてね。

どうやったらそれが分かったのか。

そのへんの事を書いておこうと思います。

あ、最初に断っておきますが、レタッチの極意を会得したわけではなくて、あくまで「色の調整」というものに対して、ようやくどうやればいいかのスタートラインに立てた、くらいのイメージです。(それでも自分にとっては結構な変化だと思っていますが)

 
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「色の変化」による「印象の変化」

最初に、僕が言っている「色の調整」ってどういうことなのか書いておきます。

一番分かりやすい例だと、Instagram投稿時のフィルターでしょうか。

ただ撮った写真が、一気にかっこよくなりませんか?

例えば、こんな風に。

 
 
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▲これが元の写真。ダメじゃないけど、なんかパッとしない。

 
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▲モノトーンにしてみた。ちょっと雰囲気がでたけど、もう一息。

 
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▲Instagramのフィルターをかけた写真。青っぽくすることで冬の冷たさも感じられ、かなりカッコよくなった。

 
 
もう少し、例をあげてみましょうか。

 
 
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▲なんとなく撮っただけの写真。パッとしない。

 
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▲だいぶ雰囲気が出て、印象が変わります。

 
 
もう少し、控えめな例も。

 
 
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▲ただの日常的な風景写真。パッとしない。

 
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▲空の色の変化を強調し、建物のコントラストをいじると、少し雰囲気がでる。

 

色味を自分で調整できるようになってきた理由

僕は過去にもレタッチを上手くなりたくて、RAW現像やレタッチの本を何冊か読んでみたりもしたのですが、上手くはなりませんでした。本に載っている写真については、その手順どおりできても、じゃあ自分で撮った写真のどこをどうすればいいのかは、まったく応用できず.....。

読んでも分からないものだから、そのうち嫌になって、レタッチも諦めておりました。

そんな僕が、ようやく取っ掛かりを掴みました。 決して上手いとは言えないまでも、以前の「何をどうしていいか分からない状態」ではなくなってきました。自分としてはかなり進歩です。 写真を撮るようになって2年ほど経ちますが、ようやくという感じ。

ずっと分からなかったことが、何故最近になって分かってきたのか。

結果から言いますと、

「映像(動画)を撮るようになったから。」です。

いや、これだけじゃ全然説明になってません。 もう少し具体的に言うと、

「ある方々の映像作品に心を打たれて、その人のような映像作品を作りたいと思い、その真似をするようになったから。」です。

映像? 写真じゃなくて? と思うかもしれません。まぁ、確かにそのとおりです、はい。

ポイントとなる部分は、写真か動画かというよりも、「本気で興味を持って、取り組んでいたかどうか。」だと思います。

 

どんな目的で写真を撮っていたのか

僕が写真を撮るようになった理由は、ブログでした。ブログに載せる写真をスマホで撮っていたのですが、それをもっと綺麗なものにしたいと思い、カメラを購入したのがきっかけです。

でも、だからこそ、撮る写真においては「そこそこ綺麗で、内容が伝わればいよい」という状態であって、「人の心を動かすような芸術作品」を撮りたいわけではなかったんですね。 美しい写真を撮りたくてカメラを始めたのではなく、記事を書く上で少し見栄えを良くしたいという気持ちだったわけです。

この2つは、似ているようで全然違います。

純粋に美しい作品を撮りたいと思う人は、まずその風景なり瞬間なりに感動します。そしてその感動を切り取りたい、人に伝えたいから写真にします。

対して、記事のために撮る写真は、内容が伝わればよいわけで、写真自体に感動はなくても問題ありません。ピンボケは論外ですが、伝われば良いわけです。

もうこの時点で全然違いますね。

更に、これがレタッチにも大きく影響してきます。

前者は、美しい部分、伝えたい部分がはっきりとあるわけですから、そこをより強調したり、逆に不要な部分を目立たなくしたりと、やりたいことが明確です。

後者は、その写真自体に何かメッセージをこめているわけではありませんから、色によって何か変えたりする必要もないし、むしろ、色が変わるとありのままを伝えられなくなって逆効果の場合もあります。

もう少し言うと、僕の場合は更に別の要素もあり、

「写真を撮る喜び」よりも「最新の高性能なガジェットを使う喜び」のほうが大きかった。

言ってしまえば、写真への興味が薄かったということなのだと思います。

でもしかし、

映像については、「この人のような映像を撮りたい!」という強い気持ちがありましたから、そこで初めて真剣に考えることができたのだと思います。 真剣に見て、真剣に真似して、「なるほど、ここはこういう表現がいいのか。」と納得できたのだと思います。

人というのは、興味のないものは見ているようで全然見ていません。 例えば、よく例に挙げられるのは、信号機の色の並び順を左から順番に言えるかどうか。一番左は青ですか? 赤ですか?  信号なんて毎日見ているのに、自身を持って答えられる人は少ないかと思います。なぜならば、並び順なんてどうでもいいから。どうでもいいものは見ていても記憶に残りません。

今まで美しい写真もたくさん見てきたはずなのですが、それがどう美しいのか、何故美しいのかなんてあまり考えずに見てきたので、自分でやろうとした時に何も分からないわけです。興味を持って、どこが美しいのか、どうやって表現しているのかを考えながら見るようになって、初めて分かってくるわけですね。

 

僕が影響を受けた二人

ちなみに、僕が「こんな映像を撮ってみたい!」と思った動画を紹介します。
僕が映像にハマったきっかけは、間違いなくこのお二人です。

 

www.youtube.com

www.youtube.com

お一人目は、sumizoonさん。
アップする映像すべてがハンパじゃなく美しいのですが、初めて見たのが上の動画です。 なんと驚くべくは、カメラはコンデジで、且つスタビライザー等の本格的な装置は使っていないということ。(簡易なものは使用していたと記憶はしていますが)
何度リプレイしたことか。
2つ目の動画は最近発売されたPanasonic GH5Sの性能テスト的な映像集です。鳥肌が立つほどの美しさです。
この他にも、iPhoneで撮った動画は「いやいや、これ一眼じゃないの?」と疑ってしまうほどの美しさだったりして、どうやったらこれほどの映像が撮れるのか、いつも感心して見てしまいます。

 
 

www.youtube.com

もうお一人は、よっちゃんさん。(敬称が2つになってますが、しょうがない......。)
この方の影響で映像に興味を持った人間は数知れず。ジンバル界の神様のような人です。 アマチュア(今はもうすでに状況が変わっているかもしれませんが。)でここまでの作品がつくれるのかと、ひたすら感心します。
これも何度リプレイしたことか。
YouTubeでは間違いなく、この方を中心にひとつのコミュニティができており、一眼動画を広めている立役者です。

 

まとめ

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色に対する感覚を持つには、僕の場合、単に本などを読んでテクニックを勉強するだけでは全然だめで、自分が実際に「本気で」良いと思った映像を真似してトレースすることが第一歩になりました。その後、半年程いろいろやっていたら、なんとなく分かってきたという感じです。

ポイントは本気でいろいろ考えながらトレースしたくなるくらいの写真、映像に出会えるかだと思っています。漠然と美しい写真なら、雑誌やネット上にもたくさんあります。その漠然とした気持ちを超えて、行動まで起こさせるような出会いがあるかどうか。狙ってできることじゃないのが悩みどころですかね。

そもそも色表現は、正解がありません。数学じゃありませんから、答えが決まっているわけじゃない。 だからこそ参考書を読むだけじゃ身につかないし、理解もできません。

写真の目的はいろいろですので、なにもレタッチすることが正解ではありません。撮ってそのままの色でも、本人が納得していればそれが正解です。

でももし、撮った写真にいまいち納得していないのだとしたら。

僕と同じように、「心を動かされるほどの写真、映像にまだ出会っていない」のが理由なのかもしれません。