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A型によるネガティブなカメラメーカー選び。各メーカーの欠点を挙げて消去法で決める方法。

古くからある日本の考え方のひとつに『人様に迷惑をかけてはいけない。』というのがあります。日本で教育を受ける人であれば、かなり多くの人がそうやって教えられてきたのではないでしょうか。

これは、ちょっと表現を変えれば、『規則やルールをきちんと守りましょう。』ということでもあります。 ルールを破ると、人に迷惑がかかるからダメなんですよ。型にはまって、みんな同じように動いてないとダメなんですよ。異物は排除なんすよ。

そして更に突き詰めていくと、「マイナス要素はとことん排除する」ってことになります。苦手だからできない、やらないじゃダメです。だって、みんなと同じようにルールを守れないと迷惑がかかるから。がんばってできるようになろうよ。

会社で営業成績がめちゃくちゃ良くても、時間を守れない人はダメなんですよ。会議の時間に遅れて来るって、どういうこと? この場にいる人全員の時間を奪ってるって自覚あるの? とかね。

もっと言うと、例えば点数が同じ80点でも、

-50 +130 = 80 じゃダメです。130点の能力があっても、-50点の欠点があったらダメ。

20 +50 +10 = 80 みたく、マイナスを消して80点目指そうぜ!ってのが好きです。

それを具現化したのを、自動車で例えるならば『クラウン』がそうだと思います。 使いにくい要素をとことん潰して、極限まで快適な空間を作り出していますが、反面、強烈な個性はありません。実際に乗ってみると分かりますが、まぁ快適です。ほんとに不満がない。ここが足りないなーとか全然ない。すごい。

コレなんですよ。

日本人の多くの人は、1つでもなにか欠点があると、そこに意識がいっちゃって、他に良いところがあっても霞んでしまって、欠点に文句ばかり言っちゃうところがあると思うわけですよ。

それはカメラを選ぶ時も一緒で、長所と短所がはっきり分かれたカメラより、大きな欠点がないカメラのほうが快適に考える人が多いのではなかろうかと。

ですので、そういう視点から、カメラメーカーの欠点を挙げていき、どのメーカーが良いのかを選別してみようと思います。

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ニコン

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僕が最初に買ったのが、Nikon D5500。エントリー型の一眼レフです。

これのマイナス要素はなにか。

音がうるさい。パシャパシャと。

この音がいいとか言う人もいますが、僕にとってはただの雑音でしかありませんでした。 シャッター音がすると、自分に注目が集まります。日本人の多くはビビリなので、通りすがりの人に振り向かれてこちらを見られたりすると気が散ってしまいます。被写体も周りも、撮られるのがお互いに了承しているような、閉じられた空間であれば、音が出るのは全然構わないのですけどね。

写り云々の前に、このシャッター音がどうしても受け入れられなくて手放しました。

シャッター音がするのはニコンだけじゃないだろって話ですが、これを書いている現在、ニコンはシャッター音を消せるミラーレス一眼がないので、買うカメラ候補から消えます。(今年発表のあったフルサイズミラーレスはまだまだカメラとして未完成状態なので除外。)

ニコンのマイナス要素は、「シャッター音」です。

 

富士フイルム

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富士フイルムは熱狂的なファンが多いので、ちょっと書きにくいのですが、今回は長所を置いておいて欠点を語るのが目的なので、がんばって書きます。

僕が所有していたのは、X-T1 と X70 です。

どうしても受け入れられなかったのは、「フジ特有の色」です。

フジユーザーからは何言ってんの、そこが魅力でしょ?って話でしょうが、「フジ独特の色」ということは、別の言い方をすると「尖っている」ということでもあります。

もっと言うと、フジのフィルムチックな色は、風景やスナップなど『思い出として残したい写真』を撮る時には、もう抜群の色なのですが、そうではない用途の場合、例えば、「商品撮影」とか、「料理」とか、記録や説明が目的の場合は、ちょっと大げさな色合いになってしまいます。

特に僕が一番困ったのは「食べ物を撮る時」で、フジのカメラで食べ物を撮ると、あまり美味しくなさそうなんですよ。

いや、厳密には美味しそうに撮れる場合もあるのですが、全然ダメな場合との差が、他メーカーのカメラと比べてとても激しかった。

フジの写真はフィルム時代特有の色味に加えて、全体的に暗めに設定されてます。それが食べ物を撮るには、まぁ向かないのだと思います。露出や色味はカスタマイズできるので、本気で設定を追い込んでいけばいいのかもしれませんが、そこまでしてフジを使う意味があるのか?と感じてしまいました。だって、そのままの色で綺麗に撮れるのがフジでしょ? フジが用意した色味で撮ってこそのフジでしょ?

つまり、「フジ特有の色」が強みでもあるのですが、強い個性は逆に弱みにもなりえまして、どんなシチュエーション、目的であっても無難に撮れるわけではなくなります。

あと、富士フイルムのカメラは、ボディ内手ブレ補正がついている機種がフラッグシップのX-H1 しかないので、エントリークラスやコンデジも含めて、気軽にパシャッと撮れません。ガッチリ構えて本気で撮りにいかないと写真がブレブレになるので、楽に綺麗な写真を撮りたい場合は全然向かない。

これがコンデジだと特に、サッと取り出して、パッと撮ることができないので、地味なストレスにもなりました。そういう撮り方をすると、ピンボケ写真を量産してしまいます。辛い。

フジのマイナス要素は、「色」と「手ブレ補正」です。

 
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▲X70で撮った写真。光の少ない屋内など、ドヨーンとした写真になりがち。美味しくなさそう。

 

オリンパス

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オリンパスのカメラは、トータルバランスがとても良くできており、スペック的に隙がありません。 写真を撮る道具としては、かなり優秀。

そう、写真を撮る道具としては。

だからこそ、ここ最近のカメラで徐々に重要視されてきている機能が足りません。

動画撮影機能です。

オリンパスはスチル撮影に意図的に力を入れており、あえて動画に対応しようとしていないようです。まぁ、時代とともに最低限の機能は乗せていくのでしょうが、オマケ程度の印象。

動画スペックにしても、フラッグシップでさえかなり物足りなくて、4K動画が撮れるものの、LOG撮影はできないし、スローモーション機能も足りないし、撮影可能時間も短いし、動画をちゃんと撮ろうとすると結構困ります。

カメラで動画が撮れなくてもいいのでは?と思う人もいるかもしれませんが、ちゃんと動画が撮れると便利ですよ? ハンディカムを用意する必要もなくて、カメラ1台で写真も動画も撮れますから。

オリンパスのマイナス要素は、「動画性能」です。

 

ソニー

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ここ最近、カメラ業界をずっと牽引しつづけている世界のソニー。

僕はソニーのカメラを買ったことがないので、偉そうに語ることはできないのですが、買わない理由は説明できます。

1つは、操作性の評判が悪いから。センサー性能やAF性能は抜群で、新製品が発表されるたびにその性能に痺れるのですが、ボタン配置やカスタマイズ性、メニューの分かりにくさ等、多くの声が聞こえてくるのが気になってしまいます。 なんかイライラの原因になりそうで。イライラを超える魅力に取り憑かれたならば我慢もできるかもしれませんが。

もう1つは、カメラ内RAW現像ができないから。これは地味に大きくて、撮った写真のその場でサッとレタッチできないのが受け入れられません。写真をパソコンに取り込んで、Lightroomでいちいちレタッチしてられない。それほど複雑な加工をしたいわけじゃないので、カメラ内RAW現像で十分なんですよね。逆に、ソニーは、なぜこうも頑なにカメラ内RAW現像を搭載しないのか、不思議でしかたありません。

ソニーのマイナス要素は、「操作性」と「カメラ内RAW現像がないこと」です。

あ、あと、形もあまりかっこよくない。

 

キヤノン

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エントリー機種の覇者、キヤノン。業界シェアNo.1の安定性とブランド力は半端じゃありません。

でも僕は買ったことがありません。

理由は、無難すぎるから。

とりあえずキヤノンを買っておけば、大きな間違いはないのだと思いますし、マイナス要素を消していく姿勢は、日本人に好まれるとは思うのですが、なにかもう一つでも個性が欲しいと思ってしまいます。 仕事道具として間違いのないものを買うならばいいかもしれませんが、趣味としての買い物であれば、気持ちにトキメキが欲しいと思うのは自然だと思います。

マイナス要素がないのは大前提なのですが、それはスタート地点に立っただけであり、別途惹きつける何かがないといけません。やばい、すごい偉そうなこと書いてる。

キヤノンのマイナス要素は、「無難すぎる」こと。

 

パナソニック

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家電メーカーと揶揄されながらも、動画性能に寄せたGHシリーズから独自の地位を築いているパナソニック。僕の愛用機メーカーでもあります。

昔から言われ続けているのが、AF性能の弱さです。

像面位相差AFを使わずに、パナソニック独自のコントラストAFにこだわり続けているのも原因のひとつ。

像面位相差AFは精度が低いかわりに速度が速い。コントラストAFは速度が遅いかわりに精度が高い。

他社は像面位相差AFでおおよそ合わせた後に、最終調整はコントラストAFでやるハイブリット方式をとっているため、すばやい合焦ができますが、パナソニックはコントラストAFだけで頑張っております。最新機種のLUMIX G9 PROでは、進化した空間認識ができるようになったようですが、現状ではまだまだハイフリット方式に分があります。

パナソニックのマイナス要素は、「AF速度の遅さ」です。

 

結論

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これまで説明したマイナス要素をまとめてみます。

各メーカーのマイナス要素

  • ニコン:「シャッター音がうるさい」
  • 富士フイルム:「独特な色」、「ボディ内手ブレ補正がない」
  • オリンパス:「動画性能が弱い」
  • ソニー:「操作性が悪い」、「カメラ内RAW現像がない」
  • キヤノン:「無難すぎる」
  • パナソニック:「AF速度が遅い」

 
つまるところ、この中で受け入れられるマイナス要素を持ったメーカーのカメラを選べば、不満も少ないと思われます。

で、受け入れやすいのは、「動画性能が弱い」「AF速度が遅い」です。

「動画性能が弱い」については、動画に興味なければまったくマイナス要素になりませんから、問題なし。

異論があるとすれば、「AF速度が遅い」でしょうが、はっきり言って、遅いといっても趣味レベルでは全く問題のないレベルですから。ソニーのような爆速AFが必要な人は、ハイアマチュア以上の人です。 性能が良ければそれだけで魅力的に見えてしまいがちですが、爆速AFなんてなくても、素人は困りません。もっと言うと、「もしもの時のために用意はしておいたけど、結局使わないもの」と一緒です。

つまり

多くの人にとって欠点が少なく、買った後に不満が出にくいカメラメーカーは、「オリンパス」と「パナソニック」です。

マイクロフォーサーズ、万歳!!

写真ならオリンパス、動画ならパナソニックで間違いありません。

しかもこの2社は、マウントが共通なので、レンズを共有できます。本当に隙がない布陣をしいていると思います。

 
 
あと、最後に、誤解のないように書いておきます。

どのカメラメーカーも、そのメーカーなりの特徴があって、良い面と悪い面があります。表裏一体です。そして、それはカメラをどのような目的で使うかによって良い悪いが入れ替わる場合があります。ある人にとっては最高の機能でも、別の人にとっては逆に最悪かもしれません。今回はあえて、マイナス要素に着目して、不満が出にくい目線で考えてみましたが、別の目線ならニコンが最高かもしれないし、やっぱりキヤノンかもしれません。あくまで、考え方のひとつとして、読んでもらえたらありがたいです。
 

コンデジなら、これが万能型です。値段も安い。

 
写真ならオリンパス

 
動画ならパナソニック