いえーい、LUTあててますかー!
一眼動画における醍醐味のひとつであるカレーグレーディングですが、自力で雰囲気のある色にするのは経験や感性が必要です。
それを初心者でも簡単にできてしまうのがLUT。
最初は敷居が高いですが、初心者こそ使ったほうがよいと思います。僕のように。
その手順を簡単にだけ解説します。
LUTとは
LUTとは、ルックアップテーブル(Look Up Table)の略で、入力の数値に対応して出力すべき別の数値を記載した一覧表のこと。
言葉で書くと、なんのことか分かりませんね。
LUTは、Log撮影した映像素材とセットで使われます。
Log素材は、白飛びなどがしにくくダイナミックレンジが広く持つことができますが、反面、コントラストの低い色合いになってしまいます(よく「眠い画」と表現されます)。
こんな感じに。
この状態だと、色味が薄くて興味を引かない映像です。Log素材は、後処理で色を付ける作業(カラーグレーディング)をやって、初めて完成します。
その色をつけて(変換して)あげるのがLUTの役割。
「LUTをあてる」というのですが、それをやった結果がこんな感じ。
サクラの色がくっきり出るようになりました。
やろうと思えば、すべて色調整を手作業でやることもできるのですが、それには時間と経験と感性が必要です。
LUTは、それらをすべてスルーして、初心者でも美しい色合いを作ることができます。
すごいぞ、LUT!
LUTの入手方法
では、そのLUTはどうやって手に入れるのか。
例えば、パナソニックであれば、公式サイトから無料でダウンロードできます。
GH4用のページですが、V-LogL用のLUTですのでGH5でも同様に使えます。
ただ、これはパナソニックのLogであるV-LogL用のLUTですから、メーカーによってあてるLUTも変わってきます。
ソニーのslogなら、こちら。
これらのLUTをLog素材にあてると、上の写真のように色をつけることができます。
有料LUT「Osiris M31」
メーカーから無料配布されているLUTもいいのですが、それだとダイナミックレンジは広いものの、雰囲気の面では普通の色合いになります。
そこで登場するのが有料LUT。
フィルム調の雰囲気ある色合いを作り上げることができます。
僕が今も使うのが「Osiris」というLUTです。
こんな感じで、フィルム調の美しい色合いにすることができます。
購入方法
ただ、Amazonや楽天には売っておらず、海外サイトから購入することになるので、ちょっとだけ敷居が高い。僕もすぐには買う気になれず、悩んだ上で挑戦してみました。
ネックとなるのは支払い方法だけなのですが、PayPalというクレカ決済サービスを使えば、それほど難しいこともなく購入できました。
①まずはPayPalでアカウント登録。 → 『PayPal』
②Osirisのサイトへアクセス。 → 『Osiris』
③下のほうにある、OSIRIS LUTsの「BUY NOW」ボタンを押して、あとは必要情報を入力していく。
★注意!
海外サイトの通販では、住所は後ろの番地から入力することになります。
例えば、「北海道札幌市中央区宮の森1条2丁目5の3 宮の森ハイツ501号室」ならば、
Adress: #501 miyanomori-haitu 1-2-5-3 miyanomori,chuuou-ku
City: sapporo-shi
Country: Japan
④すべての入力が終われば、その場ですぐにダウンロードすることができます。
動画ソフトへのLUT設定
ダウンロードすると、拡張子が「.cube」のファイルがたくさんあり、その中で「M31 - Rec.709_32.cube」というのがM31のLUTファイルです。
これをお使いの動画編集ソフトに設定してあげます。Final Cut Pro Xならば、公式で解説されています。少し前まではFCPXでオリジナルLUTは登録できなかったのですが、2017年12月のアップデートでカレグレ機能が大きくパワーアップし、追加できるようになりました。素晴らしい。(それまでは怪しげなサードパーティプラグインを使わないとなりませんでした。)
PremiereやDaVinci なども、検索すれば設定方法がわかると思います。
あとがき
写真でも色味を調整したりしますが、映像においては写真以上に色味が重要です。色味だけでその映像の印象がガラッと変わりますので。
僕はまだまだ自分で好みの色へグレーディングできないので、有料LUTを使いつつ、その色味を自分で出す練習をするのにも使っています。横に並べて、いろいろいじってみたり。
決して安いとはいえない有料LUTですが、1つ2つ持っておくと、何かと役に立つと思います。
以上です。