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ソニーの「リアルタイムトラッキング」が凄すぎてマウント追加を検討するも、ソニーカメラの特徴が尖りすぎてて泣きそうになった。

去年からの各社のフルサイズ攻勢に、心を揺さぶられている広野です。(買えないので、揺さぶられてるだけ。)

僕は使うカメラのメーカーをいろいろ渡り歩いて、今はパナソニックに落ち着いておりまして、特にGH5Sはとてもいいカメラなものですから、しばらくは安泰かなぁと思っておりました。

でもね、技術の進化は凄いもので、やはり心踊る機能もあるわけですよ。そのひとつが天下のソニーさんが最近リリースした「リアルタイムトラッキング」という機能。

ソニーのAFと言えば「瞳AF」や「動物瞳AF」が特に話題ですが、動画界隈では「リアルタイムトラッキング」の凄さで激震が走りました。エントリー機と呼ばれる α6400に何気に搭載されているAFアルゴリズムで、一度フォーカスを掴んだが最後、どれだけ動き回っても鬼のような追従を見せており、左右のみならず、前後の奥行きでさえ自然なフォーカシングをしてしまいます。

もう凄すぎて、泣きそうになりました。

 

 

リアルタイムトラッキング

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自分で撮ったわけでなく、人の撮影を見ても「ソニーさん、すごひ......。」と思ってしまう結果です。

厳密には、静止画で猛威を奮っている「瞳AF」が動画でもフルに使えているわけではないそうなのですが、それでもこの食い付きと追従は凄まじいと思います。

動画においては、AFに頼ると、どうしても意図しないタイミングでフォーカスが他所に食われたり、一度外してしまってウォブリングが起きたりするので、原則はMFが大安定です。特に、ジンバルで動きながら撮る場合などにおいては、AFにしていると風景が動くたびにフォーカスがおかしな挙動をして、使えたものではありません。ピンボケの映像は、その時点でもう使い物にならならいのが辛い。だから、MF。

でもしかし。

この「リアルタイムトラッキング」は、それを全て覆してしまいそうな鬼機能と感じます。実際にα6400のジンバル映像などを見ても、AFだけで全然問題なくフォーカシングできているものが多く、恐ろしさを感じます。

僕が交流させて頂いている Yasu Mizuさんのα6400検証動画でも、すべてAF撮影でまったく問題のない結果となっています。ほんとビビる。

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映像において、何より一番重要なのはフォーカスが合っていること。ここがしっかりしていないと、色がどうとか、構図がどうとか、その議論にすら進めません。まずはピントが合っていないと話になりません。MFだとね.....カメラの液晶では合っているように見えても、家に帰って編集した時に「うげぇ......。」ってのが、そこそこあるんですよ。辛い。だから、ガチでやる人は外部モニターでしっかり確認するわけです。とにかく、フォーカスは最重要事項です。

で、それを非常に楽にする、この機能が、今後のソニー機の標準となってくるとすれば......。

1台は、ソニーのαシリーズを持ってたほうが、いざという時に役に立つよね、となります。

パナ使いの僕としても、マウント変更とまではいなくとても、「パナだけでやっていこう」から、「状況によって、パナとソニーを使い分ける?」という気持ちにもなろうというものです。

 

新マウントには、落とし穴がある

で、まぁ、すぐに買わないまでも、まずは調査から入るわけですよ。今までは他人事のように「ソニーは凄いよねぇ。」と眺めていたのと変わって、自分が実際に使ってみてどうなのかという視点で、より具体的にイメージして調査するわけですよ。

ソニーのカメラは、よく使いにくいという評価を聞きます。メニューの視認性の悪さだったり、グリップ形状の悪さだったり、小指余り問題だったり、カスタムボタンの少なさ、ボタン位置の謎、などなど、挙げ始めると、ソニーを実際に使ったことのない自分でもいろいろ出てきます。

でも、そういった難点も許してしまうほど、抜群のセンサー性能、AF性能がソニーの魅力なのだと思います。

ただ、そのいろいろな欠点の中には、それほど話題になっていないものをチラホラあるのです。多くの人が気になる点は、様々なレビューで話題になるから分かるものの、そうではなくて「自分にとって使いにくい点」というのは、氷山の下側にまだまだ隠れているわけでして。

僕は一番「うぇ、まじか。」となったのは、『デジタルテレコンを使うと、RAW記録できないこと』です(ソニーでは「全画素超解像ズーム」と呼ぶらしいですが)。なんだよ、そんなことかよ、という程度の小さなことではあるのですが、だからこそ、あまり話題になっていないし、本気で調べないと出てこない内容です。

これ、パナソニックでは当たり前にできるんですよ。だから、「できない」という選択肢を想像してないわけですよ。こういうのが一番危険ですよね。買って、実際に使ってみてから気づく系の小さな罠です。

僕の普段使いでは、スチルで使う時はテレコン使いまくりです。ズームレンズだと嵩張るので、35mm単焦点を付けて、寄って撮りたい時はテレコンを使って撮っております。単焦点レンズは大抵寄れませんから、テレコンは自分にとっては必須機能と言えます。それができないとか、自分の利用ではありえません。

ソニーのカメラは、ただでさえ「カメラ内RAW現像ができない」ですし、そこを我慢して使ったとしても、更に、「テレコンでRAW記録できない」となると、さすがに許容範囲を超えてきます。まじかソニー....ってなります。

その他にも、

MP4、MOV記録できない、とか
プリ連写がない(オリンパスでいうプロキャプチャー)とか
ダストリダクション大丈夫?とか
氷点下ではバッテリーが10分しかもたない、とか
寒さだけじゃなく、相変わらず排熱も弱いよね、とか
8bit の階調は物足りないかも?とか

気になりだすと、いろいろ出てくるものです。パナでは当たり前のように使っていた通常機能が、実は通常ではないことに改めて気付かされます。

まぁ、それこそがマウントの違いでもあるのですけどね。パナが弱い「AF性能」に惹かれて、ソニーを見ているわけですから。

全部入りのカメラなんてないとは思いますが、それでもやはり、ソニーのカメラは「強み」と「弱み(割り切り)」が激しく、尖ったカメラだなぁと感じます。

ソニーからすれば、「フルサイズとは思えないコンパクトさで、世界トップのセンサーで、他社の数年先をいくAF性能! ここを極限まで磨くぞ、ジョジョォォ!!」なんでしょうけれども、その圧倒的な特徴に注力することで、削ぎ落とされた機能たちもまたかなりあるなぁ、と。もうちょっとユーザーに寄り添ってもいいのに....、なんてことも思ってしまいます。

 

さて、どうしよう

どうしようも、こうしようも、ないのですが。

今現在、リアルタイムトラッキングが採用されているのは α6400のみ。正直、このカメラは、買い足しするほどの気持ちにはなっていません。いいカメラなのですが、APS-Cですし、それならばまだm4/3でも代替できるところもありますし。

ただ、今後、フルサイズの新型が出てきた場合、どうなっていくのかなぁと感じます。

発売を引っ張り続けている α7SⅢ とか。

もしくは、新しいαシリーズが登場するかもしれないとか。

ソニーって、リリースのインターバルとかあまり関係なく、新技術が用意できたら突然バーン!と新しいカメラを出してきたりしますから、びっくりするんですよね。事前リークもほとんどないし。

その時に、どのくらい魅力的なカメラが出てくるのか。パナユーザーとしては、当然 LUMIX S1 が気になっておりますが、その思いを超えて、欲しくなるようなカメラが出てくるのかどうなのか。

リアルタイムトラッキングクラスの機能を、このままエントリー機だけに留めておくとは思えないんですよねぇ。

α7Ⅲ markⅡ とかあったりしないかな。これ出たら、性能によっては、ちょっと気持ち的にヤバイ気がする。一度、ソニー買っちゃう?とかなりそうで怖い。

こちとら庶民でお金ないのに。

誰か助けて。