パナソニックのフルサイズミラーレス「LUMIX S1/S1R」が発表されて以来、ずっと心をそちらへ引っ張られてしまっている広野です。
先週も検討記事を書いて、それで一旦発作が収まったようにみえたのですが、その後も気づくと S1 の情報を漁る日々。そればかり考えているものですから、ブログに書くこともコレしかないという有様で、困ったものです。
僕の手持ちカメラは、m4/3であるLUMIX GH5、GH5Sの2台で運用しています。同マウントで性格の少し違う2台なので、なかなか使い勝手がよく、気に入っているのですが、仮にここに「LUMIX S1」が入ってきた場合、どうなっていくのか。
先週の記事でも書いたのですが、今回はもう少し突っ込んで、再度考えていきます。
現在の運用方法
GH5とGH5Sのおおまかな特徴は以下のとおり。
これらの特徴を踏まえて、実際の運用としては、
GH5 + M.Zuiko 40-150mm F2.8 (x 1.4テレコン)
GH5S + Lelca 12-60mm F2.8-4.0
の構成で、GH5は望遠担当、GH5Sは広角担当として使っていました。
ただ、最近は動画を撮りながら、且つ写真も撮りたいことが多くなってきたため、
GH5 + Leica 12-60mm F2.8-4.0
GH5S + M.Zuiko 40-150mm F2.8 (x 1.4テレコン) + 三脚
という、かなり重装備状態で運用していました。GH5でサッと写真を撮れるのはいいのですが、三脚が増えるだけで、まぁ重たいです。場合によっては、2台のカメラをプレートに乗せて、三脚にセットするなんてこともやるものですが、移動しながらだとかなり疲れてしまいます。ちょっと、これはどうなんだろうと考えているところです。
これが夜になると、GH5は死ぬものですから、基本はGH5Sのみでレンズ交換しながらになります。これはこれで、レンズ交換が面倒でしんどいのですがね。
LUMIX S1 が入ると?
前述した構成に、フルサイズである「LUMIX S1」が入ったとしたら、どうなるでしょうか。
一瞬、GH5とGH5Sのいいとこ取りのようで、1台でいけそうな気もしたのですが、こう整理すると、そういうわけではなく、S1 は S1 なりの長所と短所がきっちりあります。
写真も動画も、昼も夜も、ハイブリッドで使えるカメラですが、EXテレコンやレンズなどのことを考えると、1台での運用は厳しそうです。やはり、サブにもう1台、望遠担当が必要そう。
標準と広角だけなら、かなりハイブリッドに使えそうですけどねぇ。動画だとそういうわけにもいきませんからね。望遠は必須。
じゃあ、G9 PROでは?
フルサイズほどの描画はないものの、写真も撮りたいならG9 PROというスチルフラッグシップもあります。これも検討してみてもいいのでは?
写真も撮るなら G9 PRO でもいいかと思ったのですが、改めて調べてみると、4:2:2 10bit と Log記録が使えないんですね。そりゃそうか、動画機能ですものね。
どちらの機能も映像の階調性に大きく関わる部分で、パナソニック最大の強みが出ている機能です。この階調の豊かさによって、フルサイズ機にも負けない美しい映像が作られますから、ここを削ってまで写真重視は考えないかなぁ。GH5でもそこそこ撮れますし。
もちろん、G9 PROはいいカメラだし、GHシリーズにはない良さがありますが、GH5&GH5S持ちの状態で3台体制する、もしくはどちらかと入れ替えるとなると、自分のニーズとは違う気がしました。
全体の整理
S1 | GH5 | GH5S | G9 | |
---|---|---|---|---|
ダイナミックレンジ | ⚫ | ☓ | △ | ☓ |
手ブレ補正 | ⚫ | ⚫ | ❌ | ⚫ |
高感度 | ⚫ | ❌ | ⚫ | ❌ |
画素数 | ⚫ | ◯ | ☓ | ◯ |
動画時テレコン | ❌ | ⚫ | △ | ⚫ |
10bit | ⚫ | ⚫ | ⚫ | ❌ |
レンズサイズ | ❌ | ◯ | ◯ | ◯ |
AF | ◯ | △ | ◯ | ◯ |
重量 | ❌ | ◯ | ◯ | ◯ |
プリ連写 | ☓ | ☓ | ☓ | ⚫ |
ハイレゾ | ⚫ | ☓ | ☓ | ⚫ |
色味 | ◯ | △ | ◯ | ◯ |
魅力的な特徴を「⚫」、残念な特徴を「❌」で表現してみました。
こうやって見ると、やっぱり S1 は、重くて、システム的にも取り回しが悪いのが難点。(まぁ、フルサイズだから当たり前なのですが。)
個人的には、S1 にプリ連写がないのがちょっとした残念点。スチル向けなのだから、欲しかった。(6Kフォトの機能として、6Kプリ連写はありますが、これはRAW記録できませんので、この件とは別扱いです。)
G9 PROは、スチル機としてはいいのですが、動画とのハイブリッド運用を考えると、やっぱりちょっと役不足。
うーん。
GH5 & GH5S での運用が、やっぱり良さそうだとは思うのですが、四の五の言わずに「使ってみたいから買う!」とやってみたいものです。フルサイズの美しい画で撮るという事は、数字では語れない部分もあるでしょうから。
でも、今回はさすがに高すぎです。
お金足りない庶民には、それができんのです。
にしても、
1台にすべてが入ったオールインワンなカメラは、なかなかないものです。というか、メーカー側はあえてそうしているのかも?と思う部分があります。1台で済まないほうが、買ってもらえますし。
少し尖ったスペックにしないと、特徴を出しづらいというのもあるのかもしれません。ユーザー側としては、悩ましい限りですけれども。
あぁ、悩ましい、悩ましい。
はっきりした結論は出ませんでしたが、今のままでもうしばらくやってみようかなぁと思ってはいます。急に気が変わらない限りは......。